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いいことばかりじゃない?増えてきている共働きのメリット・デメリット

 2018年11月15日  Posted by  編集部


男女雇用機会均等法が施行されてから30年以上が過ぎました。女性の社会進出はまだまだしづらい部分もありますが、共働きをする世帯は非常に増えたように感じられます。今回は共働きをすることにより得られるメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。

共働きのメリット(1)金銭面

世帯収入が増える

共働きのメリットとして最初に挙げられるのは、単純に世帯あたりの収入が増える可能性が高いことです。1人だけで働くのではなく、2人で働いているのですから、当然と言えば当然かもしれません。

統計局が出している2017年の家計調査報告(家計収支編)によると、共働き世帯の平均世帯年収は694万円、手取りの収入は平均555万円でした。1人でこの額を稼ごうと思うと高給な専門職に就いたり、ポジションを上げて手当をつけてもらうなどが必要となってきますが、共働きならある程度まとまった金額を2人で稼ぐことができます。

税金が少なくて済む

共働きのもう1つのメリットは、税金の負担が少なくて済むということです。たとえば1人で800万円稼ぐ旦那さんと、2人で800万円稼ぐ共働き夫婦の場合、徴収される税金のシミュレーションは下記のとおりとなります。

旦那さん1人で年収800万円
所得税 年間38万6500円
住民税 年間42万円
合計 80万6500円

 

夫婦2人で年収800万円
所得税 年間8万3500円/人
住民税 年間17万5000円/人
合計 25万8500円×2人分=51万7000円

上記を比較してもらうと一目瞭然ですね。年収は同じ800万円なのに、取られる税金は共働き夫婦のほうが約30万円も低いのです。もちろん会社によっては企業年金や家賃補助、家族手当の制度などのさまざまな福利厚生があるので、一概に税金負担が多い少ないだけで損得は計れません。

しかし配偶者控除が一部減らされていることもあり、税金を節約するのであれば共働きのほうが賢い場合もあるでしょう。

長期的に大きな資金の計画がしやすい

将来に向けた大きな資金の計画がしやすいのも共働きをするメリットです。たとえばお子さんがいて、将来的に大学などに通わせたい希望がある場合の教育資金は、0歳から準備が始まっているとも言われています。

大学となると国公立大学でも年間約60万円、私大文系で120~130万円程度、私大理系で170~180万円が1人につき4年間、また医歯薬系ならさらに高額な教育資金が6年間必要になります。これだけの額を子供が大学へ進学する年齢になって急に用意するのは大変困難です。

共働きしていて収入に余裕があるうちに、学資保険などで積み立てを早い段階からスタートし、大学へ入学するタイミングでは学費が用意できていることが理想的です。

共働きのメリット(2)精神面

失業へのリスクヘッジ

人生は何が起こるかわかりません。事故や病気で休職せざるを得なくなったり、明日、会社が倒産してしまう可能性もゼロではありません。夫婦どちらかの片方だけが働いている状況では、働けなくなった時に一気に給与が下がったり、無くなったりするリスクを孕んでいます。

他方、共働きでどちらも安定した収入がある場合は、片方が病気療養などに入ったとしても、もう片方が働き続けていれば収入がゼロになるリスクはありません。収入が低くなるのは当然ですが、「ご飯を食べていけない」「貯金がなくなる」など心配をするタイミングが、片方だけが働いている状態よりもずっと先になるでしょう。

仕事を理解することで互いを尊敬できる

片方だけが働いていて、どちらかが家にいて家事をしている場合、家事は「仕事」という認識が薄くなってしまいます。そのため仕事に出ているほうが「自分が食わせてやっている!」などのようなことを言い出す人も一定数います。

共働きの場合、どちらも仕事をしているので、仕事の大変さや辛さを分かち合うこともできます。また違う会社や職種などで働いている場合は、相手がどんな仕事をしているのかなど理解することで「自分にはできないことをしているんだな」と相手を尊敬する気持ちも生まれてくるでしょう。

社会との接点を持ち続けられる

共働きをしていると、2人ともに社会との接点を持ち続けられます。これは意外と給与以上に重要なことかもしれません。専業主婦・主夫になった人の中には、会社で働くという社会から離れすぎてしまっていることで「もう社会に復帰するのは無理かも」と考えてしまったり、家庭以外で自分を表現できるコミュニティがなかなか見つからない人もいます。

仕事をするということは、自分を表現したり自分が社会の一員としてどのように役に立てているかを実感することでもあります。社会と接点を簡単に持てる意味では、仕事を続けることは良いことだと言えます。

メリットばかりじゃない!考えておきたい共働きのデメリット


ここまで、共働きがいかにメリットのある働き方かを解説してきました。しかし理想的な共働きのメリットを享受するには、デメリットが起こり得ることも考えておかなければなりません。

子育てや家事が女性の負担になりがち

夫婦で共働きする場合、どうしても子育てに関わることや家事の負担が女性に偏る傾向があります。国立社会保障・人口問題研究所が5年に一度実施している「全国家庭動向調査」で2014年に公表された第5回の結果によると、夫と妻の合計を100%とした時の夫の家事分担割合は14.9%、育児分担割合は20.2%でした。

1998年に行われた第2回調査時にはそれぞれ家事が11.3%、育児が15.5%だったため、増加はしています。しかしいまだに、家事や育児の約80%近くを妻が担っている状態であり、夫の家事・育児の割合が非常に低いことがわかります。

共働きを実現させてメリットを得たいのであれば、夫の家事・育児の参加の仕方を見直す必要性があります。

財布の紐がゆるくなりがち

共働きをして、1人で働いている時よりも収入が増えてしまうと、ついつい油断して財布の紐がゆるくなってしまう人がいるようです。

2017年の家計調査報告(家計収支編)によると、夫のみ働いている世帯について収入が増えているものの消費は低下傾向であるのに対し、夫婦共働き世帯では収入も消費も増加傾向にあることがわかっています。

2人で働いているという精神的な余裕が、財布の紐がゆるんでしまうことに繋がってしまう人もいるようです。

仕事のストレスを家庭に持ち込みがち

夫婦で働いていると、お互いに繁忙期であったりして疲れてしまっている時もあるでしょう。イライラしたり相手に構う気力がなかったりと、心の状態を家庭に持ち込みがちになってしまいます。

お互いに仕事をしている大変さがわかるからこそ、疲れている時にこそ相手を思いやるという意識を持って生活しないと、息を抜く場であるはずの家庭までもが居づらい場所になってしまいます。

デメリットも認識したうえでメリットを享受する働き方を実現しよう

共働きをすることにより得られるメリット・デメリットについてデータも交えながら解説しました。2人ともに働くというのは、今の日本ではまだまだ簡単なことではありません。デメリットが起こる可能性も認識しながら、メリットを享受できるような働き方を目指しましょう!


大森由理

大森由理

ニーガタのオーモリ。既婚29歳の派遣事務とライター業。大学院まで運動生理学が専門、卒後は研究員として働く。キャリアに興味があり、人材紹介会社で1年営業をする。キャリア、教育、スポーツ、研究界隈が好き。近頃は「やってみるをやってみる」実行中。

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