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なぜ成功しない?第二新卒が売り手市場で転職するのは難しいの?

 2018年1月4日  Posted by  編集部


求職者よりも求人数が多い売り手市場は第二新卒にとっても有利といわれますが、必ず転職に成功できるわけではありません。売り手市場といえども、業界や職種によって差がありますし、転職が成功するかどうかは、転職活動のやり方次第です。

第二新卒の採用は売り手市場

採用市場は、新卒の内定率が超売り手市場といわれます。そもそも、売り手市場、買い手市場とはどのような状態をいうのでしょうか?

売り手市場、買い手市場とはどういう意味?

売り手市場とは、売り手の方が有利な状況、買い手市場とは、買い手の方が有利な状況をいいます。採用市場でいうと、売買の対象となるのは労働力ですので、売り手は求職者、買い手は採用側の企業となります。売り手市場は求人数が求職者を上回っている状態であり、求職者が優位に就・転職活度を進めることができると言われています。

採用市場が売り手市場となった背景

採用市場が売り手市場となった背景には、2008年のリーマンショックによる経済の低迷期を抜け、景気が回復してきたことがあります。リーマンショック直後の景気動向指数(一致指数)は80を下回っていましたが、2018年2月の時点では116.1と大きく上振れています。

不景気という状況下では、企業は経費の大きな人件費の削減のため、新たな採用を控えます。しかし、景気の回復につれ業績が上がるようになると、企業はさらなる利益追求のために事業の拡大や設備投資を進めるようになります。それに伴って新たな人材が必要となりますので、採用数を増やすわけですね。

データを確認してみても、社会全体としてリーマンショック後には求人意欲が落ちていましたが、2012年を境に上昇し続けています。新卒採用においては2017年卒の倍率が1.74、2018年卒が1.78、2019年卒が1.88となっており、具体的には42.3万人の就職希望者に対して81.4万人の求人が出されている状況になっているのです。ひとまず、新卒については間違いなく売り手市場と言えそうです。

第二新卒にも同じことが言えるでしょうか。少し古い意識調査ですが「第二新卒者の採用実態調査」を見ると、一般的に第二新卒は新卒か中途採用のどちらかの枠で採用されていることが分かります。ということは、あとは中途採用の採用動向が売り手市場であることが確認できれば良いわけですが…

こちらの資料によれば、「2018年度の中途採用は大企業を中心に一層増加の見通し」「2017年度上半期において人員を確保できなかった企業数>確保できた企業数」とまとめられています。以上のことから、現在は新卒採用・中途採用ともに企業側が採用難におちいっている状態で、求職者にとっては有利な売り手市場であることが分かります。

参考:日経新聞 経済指標ダッシュボード
労働政策研究・研修機構 人手不足期における新卒採用の現状:人手不足の労働市場
リクルートワークス研究所 大卒求人倍率調査
リクルートワークス研究所 中途採用実態調査(2017年度上半期実績、2018年度見通し)

売り手市場なのに転職できない?その理由は?

しかし、いくら売り手市場といわれていても、全員が希望する職に転職できるわけではありません。業界や職種によって、すべてが売り手市場ではないということに目を向ける必要があります。求人倍率が1倍を下回っていたり(求職者1名に対して求人が1つない状態、つまり企業のニーズよりも求職者が多いということです)、あるいは倍率が低下傾向の業界や職種もあるからです。

やっぱり転職は難しい!売り手市場でも厳しい職業とは

2018年3月の求人倍率のデータを確認すると、「商社・流通」「小売・外食」あたりはそもそも倍率が他業界と比べて低めの1.00付近を上下しており、求人倍率が低い業界であることが分かります。また職種別に見ると、「事務・アシスタント系」は脅威の0.20となっています。社会全体としては人手不足が叫ばれていても、事務職は5人に1人しか採用されない厳しい戦場のようですね。さらに事務職は2014年時点では0.50程度で、求人倍率が下がり続けている職種でもあります。

また、企業規模によっても求人倍率は異なり、大企業では下落(求職者から人気がある状態)、中小企業では上昇するという格差が広がっています。そのため、全体的に売り手市場であっても、実際の転職活動ではかえって苦戦しているという例もあります。このほか、地域間格差についても加味しておく必要があるでしょう。

参考:DODA 転職求人倍率レポート

転職に狙い目の業界や職種はある?

株式会社リクルートキャリアが発表した、2017年10月の転職求人倍率を参考例にみてみましょう。全体での転職求人倍率は1.88倍でした。

業界別で求人倍率が高かったものは、コンサルティング業界(6.00倍)、インターネット業界(4.94倍)、建設・不動産業界(3.14倍)です。いずれも前年同月より上昇しており、今後の成長が期待できる業界です。

職種別で求人倍率が高かったものは、インターネット専門職(Webエンジニア含む6.11倍)、組込・制御ソフトウェア開発エンジニア(5.06倍)、建設エンジニア(4.67倍)でした。

売り手市場のときに転職するメリット・デメリット

売り手市場といわれても、業界や職種によりそれぞれ実情が異なる例があるのはおわかりいただけたかと思います。では売り手市場の時に転職することで、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか? まだどんな点に注意して転職活動を行ったらよいのでしょうか?

売り手市場の時に転職するメリット

売り手市場で転職するメリットは、求人数が豊富にあることです。業務拡大によってより多くの人材が必要になるので、いい条件での求人数も増加します。内定を複数得ることも十分に可能で、精神的に余裕を持って転職活動に取り組むことができます。

また、売り手市場になると、新卒採用で十分な人員を採用できない企業も増えますので、新卒に近い存在である第二新卒へのニーズはさらに高まってきます。人材の確保に苦戦している業界・企業では、未経験者の募集にも積極的で、異業種・異職種に挑戦したいという人にとっても転職活動がしやすい環境といえるでしょう。

売り手市場の時に転職するデメリットと注意点

優秀な人材というものは、売り手だろうが買い手だろうが、引く手数多ですが、売り手市場の時には、企業はとにかく労働力が欲しい状態ですので、悪い言い方をすれば、「ちょっと能力や経験が足りない人」でも合格率が高まります。そうなると、入社してからはかなり大変になりますし、結局、スキルマッチングしなかったということで、さらに転職を重ねてしまうケースも出てきます。

また、売り手市場であることを理由に、現職から安易に転職を選ぶのも危険です。なぜ転職したいのか、転職によって将来的にどんなベネフィットが得られるのかを熟考したうえで、転職活動を始めることが大切です。

第二新卒が転職ミスマッチを防ぐには?

先ほど述べたように、第二新卒は売り手市場であるとはいえ、その転職が満足のいく結果になるとは限りません。転職先とのミスマッチが起これば、それは「転職失敗」になってしまうわけです。これを防ぐには、とにかく色々な方向から情報を集めていくことが重要です。

企業説明会や転職イベントに参加する

まずは最も簡単な情報収集の方法、企業説明会や転職イベントへの参加です。インターネットで業界や企業について調べても、わかるのは就労条件などごく一部の情報です。そこで、実際にその企業で働いている人から直接情報を入手してみましょう。

ここは売り手市場の良いところなのですが、求人倍率が高くなればなるほど、企業は転職者向けの企業説明会や転職イベントに力を入れます。企業だけでなく中小企業庁やハローワーク、転職メディア主催のイベントもあるため、それらの情報に対してアンテナを張っておきましょう。

第二新卒向けの説明会については、以下の記事で詳しく解説しています。

参考記事①:第二新卒向けの合同説明会とは?参加するメリットや具体例も紹介

参考記事②:第二新卒でも合同説明会には参加した方がいい?

第二新卒向けのインターンシップに参加する

インターンシップというと新卒採用の学生に向けて開かれているものと考えてしまいがちですが、現在は第二新卒に対して開いている企業も少なくありません。インターンシップは「前回と異なる業界や職種に挑戦したい」「クリエイティブ職に就きたい」と考えている人には特に有効で、自分がその分野に向いているのかどうかを感覚的につかむことができます。さらに、かなり近い距離で採用者と関わることになるため、そのまま採用されるパターンもあるのです。

第二新卒のインターンシップについては、以下の記事も参考にしてみてください。

参考記事①:第二新卒もインターンシップに参加するべき? 募集していないときは?

参考記事②:未経験からクリエイティブな仕事に就く!ハードルの低い業界とは?

転職エージェントへ相談する

また、やはり最終的には「詳しい人に意見をもらう」ということが転職成功の近道になります。転職エージェントは企業と人材がマッチングしたときに企業側からフィーを得る成功報酬型のビジネスなので、求職者側は無料で利用することができます。業界や転職事情に詳しい専門家が、書類作成や面接のアドバイス、自己分析のサポートまで手厚く行ってくれます。

「エージェントはどうやって活用するべき?」「どのエージェントを利用すればいいの?」といった疑問には、以下の記事で回答していますので参考にしてみてくださいね。

参考記事①:第二新卒の仕事の探し方でおすすめしたい!転職エージェント・転職サイトの使い方を徹底紹介

参考記事②:第二新卒も転職エージェントを利用すべし!おすすめエージェント5選

参考記事③:成功率が上がる?転職エージェントを複数かけ持ちする重要性とは?

まとめ

売り手市場の中にあっても、転職に成功するには、自分が目指している業界や業種の採用状況をきちんと分析しておく必要があります。特にこれからキャリアを積んでいくことになる第二新卒は、自分がどのような仕事をしたいのかについても明確にしたうえで、転職活動に臨みましょう。


Rebe career 編集部

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