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第二新卒に企業が求めているものとは? 「第二新卒歓迎」の実態と落とし穴

 2021年6月30日  Posted by  編集部

ジョブ
						トラ20s

世の中には即戦力となるベテランだけでなく、第二新卒を歓迎している業界や職種も数多くあります。なぜ、企業は第二新卒を積極的に採用しようとするのでしょうか。「第二新卒歓迎」の実態と、そこに潜む落とし穴を探ってみましょう。

未経験でもチャレンジできるのが第二新卒


第二新卒を募集している求人を見ていると、あることに気づくでしょう。「未経験歓迎」や「未経験可」で募集している求人が多いということです。新卒で未経験は当たり前ですが、会社に何年も勤めて転職をする中途採用になると経験があることが条件となる企業が多くなります。企業は、中途採用枠に即戦力を求めているためです。教え込まなくても、意図する仕事をしてくれる、そんな人材を中途採用では求めているのです。

それでは、第二新卒ではどうでしょうか。企業にもよりますが、中途採用枠ではなく、新卒枠で採用する企業も多いためか、はじめから経験があることを求める企業ばかりではありません。

未経験でも応募できるということは、これまでとは違った方向性へシフトし、まったく新しい業界にチャレンジできるということ。転職者にとっては、新たなキャリアを形成できるチャンスができるというわけです。

第二新卒を歓迎している業界や職種の特徴は?


新卒枠にも含まれることのある第二新卒ですが、募集している業界や職種は新卒の場合とは異なります。第二新卒は社会人としての基礎的なスキルがあることが前提であり、新卒とは求める部分が違うためです。

独立行政法人労働政策研究・研修機構「企業の人材ニーズ等に関する調査(2016年)」によると、正社員では「専門・技術職」、非正社員では「専門・技術職、サービス職」が不足していると回答している企業が多いことがわかります。つまり、営業販売などのサービス職、そしてIT関連などの技術系の職種では常に人手不足が叫ばれており、第二新卒として転職する際にも需要があるということです。

このように第二新卒での転職を考える場合は、自分の希望の職種だけでなく、どういった需要が多いのかをしっかり踏まえた上で、広い視野でどうしていきたいのか考えていく必要があります。

なぜ「第二新卒歓迎」? 人事の狙いは?


「第二新卒歓迎」の企業で求めていることの1つが、第二新卒の持つポテンシャルの高さです。新卒の場合、業界や職種より会社の規模や知名度といった点に惹かれ、どうしても大手企業や有名・人気企業に応募が集中してしまう傾向にあります。しかし第二新卒は、すでに会社で働くということを経験し、いろんな意味で現実と理想とのギャップを実感しています。つまり、理想だけではどうにもならないということを知っているので、地に足をつけて、自分の目指すところに重点を置いて転職活動をする人が多いのです。

そのためか、第二新卒で応募してくる人材というのは、業界や職種に対して未経験であっても理解を深めようという姿勢があり、十分なやる気を持った人が多い傾向にあります。まさに、それこそが第二新卒を歓迎する企業の狙いです。せっかく育てた人材が他社に流れていくことを防ぐとともに、成長の余地が十分にある人材を確保するという点に、第二新卒を採用するメリットがあります。

また、ポテンシャルの高さ以外にも、社会人の基礎スキルがあることで、教育費におけるコストカットができることや、学生同士でなく仕事上のコミュニケーション能力に長けた人材を確保できるという点にも、企業が第二新卒を歓迎する理由があります。

(出典:日本労働研究雑誌「企業は新卒採用をどのように位置づけているのか」

普通の転職とは違う! 第二新卒歓迎の落とし穴


一般的に「転職」という場合、中途採用での転職を指すことが多いです。しかし、中途採用と第二新卒を対象とした採用とでは企業側が求めていることは大きく違います。企業が求めていることを分かっていないことがミスマッチの原因。せっかく転職ができても、思っている仕事と違ったという結果になってしまいます。

不明瞭の極み! 「ポテンシャル採用」

即戦力が求められがちな中途採用と異なり、第二新卒では即戦力よりも将来性やポテンシャルが求められていることが多くあります。独立行政法人労働政策研究・研修機構が企業に行ったアンケート(2013年)によると、80%以上の企業が「コミュニケーション能力」、60%以上の企業が「主体性」を重視して採用選考を行っているとのことで、多くの企業はそれらの能力を「ポテンシャル」と位置付けているのではないかと考えられます。つまり、「即戦力スキル」ではなく「ポテンシャル」を採用基準にしている企業に転職を考える際は、いかに自分がコミュニケーション能力や主体性を持っているかをアピールすることが重要となります。

しかし、「コミュニケーション能力」「主体性」などは曖昧な判断材料であり、面接を行う人事担当によって評価にズレが生じるものです。「ポテンシャル採用」を行っている企業であっても、「では結局ポテンシャルとは何なのか」を明確に説明できるとは限りません。確実な転職を考えているなら、どこか「賭け」のようでもある第二新卒での転職ではなく、スキルを身につけて数年後に中途採用されるために努力したほうが良いのかもしれません。

給料もキャリアも、新卒並から再スタート

仕事での経験以外にも、新卒と同等の扱いになるケースはあります。たとえば、給与や待遇です。転職前の会社では、たとえ3年未満の勤続年数でも昇給があったりボーナスが出たりと、新卒時より収入が増えているケースが多いと思います。

しかし転職をしてしまうと、勤続年数はリセットされますし、新卒枠で採用をしている場合には経験年数などが給料に加味されないため、新卒とほとんど変わらなくなってしまいます。

ブラック企業が欠員補充に利用している可能性も

ここで、ある意味もっとも注意しなくてはならないのが「ブラック企業」の存在です。先に「専門・技術職、サービス職」が常に人手不足で悩んでいると述べましたが、人手不足の原因として「市場として需要が大きい」可能性もあれば「欠員が多い」可能性も孕んでいるのです。

つまり、ブラック企業が欠員補充に第二新卒を欲しがっているということが考えられるのです。この対策として、例えばブラック企業の特徴は「離職率が高い」「労働時間が長い」ですから、それぞれの業界に関する調査データなどを参考にすると回避することができるでしょう。また近年では「転職サイトの掲載期間が長い」「ずっと求人している」企業は離職率が高く、常に人手不足であるということも考えられます。

また厚労省の「平成27年雇用動向調査」を見ると、職種別の「転職入職率」と「離職率」は相関関係にあることがわかります。ともにサービス業が1位となっており、「需要が多い」原因が「離職率が高いから」であるという可能性が否めなくなっています。

「新卒を育てるコストがもったいない」「社会人経験が長いとブラック企業だと見抜かれる」などが原因となり、社会人経験が「ちょうどいい」第二新卒はブラック企業に狙われやすい対象となっています。第二新卒として転職を考える際は、その業界や企業に関するデータを慎重に調べましょう。

まとめ

転職後に「こんなはずじゃなかった!」とならないようにするためには、企業が第二新卒者に求めているものをしっかり把握しておく必要があります。そのためには、募集している業界や職種の背景まで理解して転職活動を行うようにしましょう。


ジョブトラ20s

Rebe career 編集部

Rebe career編集部です。若手ビジネスパーソン向けに、スキルアップの方法論や今後のキャリア選択の参考になる良質なコンテンツを毎日配信しています。

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