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就職偏差値の信憑性と、本当の優良企業に出会うための「もっと信頼できる基準」を考える

 2018年2月20日  Posted by  編集部


例年、就職活動の時期になると話題になる「就職偏差値」。それは一体どのようなものなのでしょうか? また、この数値はどの程度参考にすれば良いものなのでしょうか。

就職偏差値とは

就職偏差値って?

いわゆる「就職偏差値」とは就職活動に必要な能力を偏差値にしたもので、主に2ちゃんねる(現5ちゃんねる)において使われている言葉です。企業のランキングともいえるこの偏差値は、就活生に向けて不特定多数のユーザーがまとめた「就活の難易度」を示すものでもあります。参考までに、以下に2019年と2020年卒・文系と理系それぞれの就職偏差値ランキングを一部引用します。

2019年卒 文系の就職偏差値ランキング(一部)

[70-65] 国際協力銀行 日本銀行 野村證券(GM) フジテレビ 三井不動産 三菱地所 YCP 経営共創基盤 集英社 東京海上(SPEC) ドリームインキュベータ 講談社 小学館 テレビ朝日 電通 日本生命(AC) 野村AM 三菱商事 第一生命(FE) テレビ東京 トヨタ 日本財団 野村総研(コンサル) など

[64-60] 朝日 共同通信 国際石油帝石 準キー 新日鐵住金 大和住銀投信投資顧問 日経 旭硝子 味の素 出光シェル サントリー 証券保管振替機構 ビームコンサルティング 小田急 キリン 阪急 三菱化学 三菱UFJ信託 アサヒ 花王 サッポロ 資生堂 首都高速 双日 デンソー トーア再保険 豊田通商 日揮 日本郵便 日立 三菱電機 三菱東京UFJ(OP) JT KDDI R&I など

[59-55] 産経 地電 電源開発 NEXCO中 NTTデータ 東レ 富士セロ 川崎重工 コマツ 住友電工 森トラスト キーエンス キヤノン ANA ブリジストン SMBC JFC MS海上 NKSJ  伊藤忠丸紅鉄鋼 旭化成 三井化学 IHI ADK ソニー みずほ銀行(OP) 阪神高速 JX金属 JSR 豊田織機 リコー NTTコム 富士通(SE除く) クラレ 昭和電工 古河電工 島津製作 ニコン 鹿島 住友金属鉱山 宇部興産 住友倉庫 ソフトバンク りそな銀行 積水化学 バンナム 三菱ガス 化学 YKK など

参照:https://matome.naver.jp/odai/2148472982709938001

2019年卒 理系の就職偏差値ランキング(一部)

[70-65] IBM(基礎研) Google(ソフトウェアエンジニア) 上位研究所 上位製薬 上位金融(数理専門) NHK(放送技術) JXエネ Microsoft JR東海 ドコモ(中央) 新日鐵住金 トヨタINPEX TV局(NHK地方局除く) JR東 サントリー 味の素 アサヒ キリン 東ガス 昭和シェル 旭硝子 ANA(技術) 花王 日揮 三菱重工 キーエンス など

[64-60] JR西 日清製粉 三菱化学 東燃 信越化学 日産 JFE JT 日清食品 出光 JX金属 コマツ  任天堂 KDDI 住友化学 キヤノン デンソー ホンダ JAL(技術) 富士フイルム ニコン 資生堂 東邦ガス 地方電力 関電 ファナック 東芝 NTTデータ 三井化学 旭化成 日東電工 ゼロックス IHI 明治 三菱マテリアル 大手ゼネコン 帝人 JSR サッポロ NRI NTT東西 コニカミノルタ カシオ 積水化学 マツダ 森永製菓 クラレ ダイキン パナソニック など

[59-55] ソニー エプソン ヤマハ発動機 富士重工 ブリヂストン テルモ DNP 凸版 クボタ 日新製鋼 村田製作所 日立金属 フジクラ 三菱瓦斯化学 東ソー カネカ 日立化成 住友ベークライト 島津製作所 京セラ オリンパス オムロン NEC アイシン ダンロップ スズキ大同特殊鋼 DOWA 日本軽金属 トクヤマ 日本電気硝子 三菱レイヨン 日本触媒 日本ゼオン 日産化学 関西ペイント バンダイ など

参照:https://matome.naver.jp/odai/2149643185239934801

2ちゃんねる(現5ちゃんねる)の就職偏差値基準

一般的な企業ランキングが「志望者数」という一元的な基準で作成されているのに対し、2ちゃんねる(現5ちゃんねる)の就職偏差値は

  1. W内定したときの選ばれやすさ
  2. 内定者の平均学歴
  3. 入社倍率

などの基準で作られているようです。以下、この基準で作られた就職偏差値の信憑性について確認していきたいと思います。

就職偏差値を気にしなくていい理由

この就職偏差値、特にインターネット上では信仰されがちなのですが、これは決して優良企業ランキングを表しているわけではありません。

偏差値が高い=年収が高い、福利厚生がいいわけではない

まずこの就職偏差値が表しているのは、単純に「人気度」のようなものです。偏差値が高い企業だからといって一概に年収が高いわけではないし、福利厚生が充実しているというわけでもありません。人気の企業に就職することは嬉しいことかもしれませんが、そもそも個人の幸福は企業のブランド力によって決定されるものではありませんので、就職偏差値のランキングは参考程度としておくほうが良いでしょう。

基準や判断が独断と偏見に満ちている

また、この基準や判断の方法にも問題があります。「この偏差値を作成しているのは誰か?」と考えたときにまず想定されるのは、この偏差値ランキングに掲載されているような企業を目指している「就活前後の学生」です。つまりキャリアコンサルタントでもなく研究者でもない、一般人による基準で作成されたランキングなのです。さらに不特定多数による編集で作られるものなので、自分が内定をもらった企業の偏差値を上げたり、落とされた企業の偏差値を下げたりすることは容易です。それにより、何の根拠もない謎のランキングになっている可能性は大いにあるのです。

「本当に良い企業」を判断するには?もっと信頼できる基準を考える

「就職偏差値」は学校の偏差値のように「ひとつの参考」として役立つものではありますが、「本当に優良な企業」を判断するためにはもっと信頼できる基準を考えたほうが良さそうです。では具体的に、どのような基準で企業を判断すべきなのでしょうか。

将来性、業績、年収期待値

正しい基準としてよく挙がるのが、「企業の将来性」……つまり、「業績」「年収期待値」です。「企業の規模の大きさ」や「倒産しにくさ」「安定性」などを考慮し、その企業がどれくらい将来性があるのかを判断します。

主要情報は企業のWEBサイトを参照する

企業の将来性や業績を判断するための素材は様々あり、最もわかりやすいのは企業が持っている自社WEBサイトです。公式WEBサイトにアクセスし、多くは「企業情報」→「会社案内(会社概要)」から主要な情報を手に入れることができます。

売上高、営業利益などの数字面は「会社四季報オンライン」

株式などに関する詳しいデータを確認したい時は、会社四季報オンラインを利用すると良いでしょう。検索窓に企業名を入力し検索すると、細かい株式情報を得ることができます。

参考:会社四季報オンライン

業界の動向を知るには「帝国データバンク」

県ごとの売上高ランキング、実態調査のデータなどで業界の動向を調べるには帝国データバンクが便利です。企業同士の取引などのために公開されている開示資料を閲覧することができるため、コアな情報まで仕入れたい場合は利用してみても良いでしょう。

参考:帝国データバンク

これらを複合的に使うことで、ネームバリューだけでなく企業の本質から判断できる可能性が高まります。

参考にするなら、「社会人」の意見を見よう

また、企業の成長性や将来性をみるときには、各ビジネスメディアや転職エージェントが発表しているランキングを参考にしてもよいでしょう。社会人が選んだ企業のランキングは、学生が選んだ(と想定される)就職偏差値よりは信憑性が高いものと言えます。

たとえば東洋経済オンラインの「成長性・将来性がある会社」154社ランキング。こちらはエン・ジャパン運営の「カイシャの評判」という口コミサイトから作成されたもので、現社員・元社員による意見をもとにしています。ちなみにこのランキングでは、1位「グーグル」、2位「リクルートライフスタイル」、3位「アマゾン ジャパン」となっています。

また、多くの社会人が「働きたい」と考える企業も優良企業であると言えますよね。転職エージェントのDODAが発表している転職人気企業ランキング2018を見ると、1位「トヨタ」、2位「グーグル」、3位「ソニー」となっています。

参考:
東洋経済オンライン 「成長性・将来性がある会社」154社ランキング
DODA 転職人気企業ランキング2018

結局は、自分で基準を決めるべき

知見の浅い一般の人物が就職偏差値ランキングを作成することには、やはり疑問が残ります。また先ほど紹介した「どの企業に入りたいか」というアンケートであっても、「企業の良さ」を完全に表していることにはなりません。

そもそもですが、ひとりひとりにとっての「良い企業」は異なります。それは年収の高さであったり、労働環境の良さであったり、自由な社風だったりします。本当の意味で自分に合った就職・転職をするには、結局のところ自分で基準を作成して企業を推し量るしかないことになります。

 

以上、「就職偏差値」の概念と信憑性などについて解説してきました。就職偏差値は参考程度には役に立つ基準かもしれませんが、そこには他人の偏見が入っていることを忘れないようにしましょう。自分にマッチした企業に就職・転職するためには、様々なデータを複合的に加味し、自分で基準を作るしかないのです。


市根井

市根井

1994年生まれ群馬県在住、新卒でいきなりフリーライターになりました。 群馬メディア「gooma」、観光メディア「SPOT」などで記事を書いています。得意分野は地方・フリーランス・WEBなど。 http://gooma.jp

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