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なぜ無くならない?サービス残業の実態と、自分の身を守る3つの方法

 2018年3月8日  Posted by  編集部

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あなたの会社は「サービス残業」していませんか?実は、サービス残業は法律に違反しているということを知っていましたか?今回はそんなサービス残業の実態や、どんな業界でサービス残業が多くなっているのか、またサービス残業から自分の身を守る3つの方法についてご紹介します!

みんなが当たり前にしている?サービス残業の実態

サービス残業とは?

そもそも「サービス残業」とはどのような状態を指しているのでしょうか?Wikipediaによると、下記のように定義されています。

使用者(雇用主)から正規の賃金(日本の場合、労働基準法が定める時間外労働手当)の全額を支払わず、その責任を免れる時間外労働の俗称。

端的に言えば、「残業代が支払われない状態での残業していること」を指します。サービス残業の「サービス」は「社員の会社に対するサービス」なのですね。

「定時を過ぎたけれど、みんなが仕事してて自分も仕事を終わらせづらい……でも残業代はつかない……」「朝のミーティングが毎朝定時前から始まるから、定時よりもかなり前に出社しなくちゃいけない」などもサービス残業と言えます。身に覚えのある人も多いのではないでしょうか?

私は多い?少ない?みんなどのくらいサービス残業してる?

では実際、働いている人たちはどのくらいの時間、サービス残業しているのでしょうか?日本労働組合総連合会が2015年に行った正規と非正規従業員、一般社員から課長クラスまでを対象とした調査によると、1ヵ月あたりの平均的なサービス残業は16.7時間。10時間未満が59.7%、10時間から20時間未満が16.8%との結果が出ています。1ヵ月あたり週2日休みのある仕事だとしても、毎日30分から1時間くらいずつは残業をしているような状況です。

また役職別に平均サービス残業時間を見ると、一般社員は18.6時間、主任クラスは19.6時間、係長クラスは17.5時間、課長クラス以上は28.0時間と、役職が上がるほど残業時間も長くなっています。管理職は労働時間の管理も「自己申告」の割合が非常に高いため、働く時間を誰かに管理されることがなく、自分が働きたいだけ働けるという実態があるのかもしれません。

またマクロミルが2017年9月に、東京23区内の企業で働く正社員1,000名を対象に基本労働時間に残業時間を含めた1日の総労働時間(休憩時間を除く)について、過去3カ月の平均を尋ねる調査を実施しています。これによれば平均的な労働時間の最多は「8時間以上~9時間未満」で39%、次いで「8時間未満」が24%です。

労働基準法32条では「使用者は、労働者に、休憩時間を除き1週間について40時間を超えて、労働させてはならない。」「使用者は、1週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き1日について8時間を超えて、労働させてはならない。」とありますが、多くの企業やその社員がこの法律を上回る時間、働いているということが現状です。

サービス残業が生まれてしまう5つの原因

多くの人たちがサービス残業が行っているのが、どうやら常態化しているようです。では、なぜサービス残業は生まれてしまうのでしょうか? それには5つの原因があります。

1.守らなくても大丈夫?法令順守の意識の低さ

サービス残業がなくならない理由としては、管理職や社員の法令順守の意識の低さが挙げられると思います。「サービス残業」は明確な法律違反であり、なんと刑事罰も定められています。労働基準法37条「通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額の2割5分以上5割以下の範囲内でそれぞれ政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。」と明記があります。これを守らないとれっきとした「労働基準法違反」となり、「懲役6ヶ月以下又は30万円以下の罰金」に処せられる可能性があります(ただし刑事罰は極めて悪質なケースにのみ課せられます)。

サービス残業をさせることは法律違反だということに対しての意識がまだまだ低いことが、サービス残業を常態化させてしまっているのです。

2.違法だと知っているけどサービス残業させるのは「コストカット」のため!

労働基準法で定められてるとおり違法だとは知っていて、あえてサービス残業をさせている会社も多くあります。なぜかというと、単純に残業代を支払わなければコストカットになるからです。残業を多くする社員がいれば、当然その分残業代を支払わなければなりませんが、サービス残業をさせればタダで労働力を確保できます。

3.こんなのあり!?「名ばかり管理職」とは?

サービス残業のコストカットの一環として、「名ばかり管理職」という言葉が2010年頃から出始めました。「名ばかり管理職」とは、労働基準法41条にて「管理監督者には割増賃金の支払は適用外」とされていることから、社内の独自の基準で「店長」や「マネージャー」を管理職(管理監督者)として扱ってサービス残業をさせる手法です。これにより、店長やマネージャーには残業代を支払わなくてよいという解釈をしているのです。

もちろん労働基準法にある「管理監督者」と会社独自の「管理職」とでは解釈に相違があるため、時間外労働(残業や休日出勤)したのであれば割増賃金を支払われる必要があります。

4.いつまで働いても残業代が出ない!?「みなし残業」

「みなし残業」とは「残業代は固定残業代として払われている」というケースです。この場合、入社時の就業条件や給料に「〇時間分のみなし残業代を含む」など、そもそも残業代が給料に含まれて支給されている場合があります。従って、「〇時間分のみなし残業」の時間を超えなければ残業代は出ません。一方で、残業がない時にはみなし残業代まで給料としてきちんと支給されるわけですから、労働者にとってはメリットとも言えます。

しかし気を付けなくてはならないのが、「固定残業代を払っているのだから、いくら残業しても給料は変わらない」という明らかに違法な言い訳をしている会社が後を立たないことです。これでは労働基準法の知識などがない労働者は、会社の言い分を鵜呑みにして違法で働き続けることになってしまいます。

5.これも残業になる!早朝出勤、持ち帰り残業

サービス残業と聞くと、一般的には終業時刻以降で働いているイメージがあるかもしれませんが、実は早朝出勤して仕事をした場合も残業とみなされます。「早く来て昨日の仕事の残りをやる」や「始業前に朝のミーティングがある」なども残業となります。

また、少し判断が難しいところはありますが、「持ち帰り残業」や「制服に着替える時間」「休憩中に電話番をしている時間」なども残業となる場合があります。

サービス残業の多い業界・増えている業界の未来は?

働いている業界によっても、残業時間数は当然異なってきますが、中にはサービス残業が常態化してしまっている業界があるようです。一体どのような業界でサービス残業が多くなってしまっているのでしょうか?

厚生労働省が発表している毎月勤労統計調査 平成29年分結果確報の「月間実労働時間及び出勤日数」によると、業界別の所定外労働時間は下記のとおりとなっています。

【業界】      【時間 (昨年比)】
鉱業、採石業等    10.8時間 (-16.0%)
建設業        14.2時間 (5.4%)
製造業        16.2時間 (3.1%)
電気・ガス業    13.9時間 (-13.1%)
情報通信業      15.3時間 (-6.8%)
運輸業、郵便業   24.4時間 (6.3%)
卸売業、小売業   7.5時間 (-0.4%)
金融業、保険業   11.3時間 (-1.8%)
不動産・物品賃貸業 12.1時間 (-1.2%)
学術研究業       13.7時間 (2.4%)
飲食サービス業     5.7時間 (-2.4%)
生活関連サービス業 6.9時間 (-4.5%)
教育、学習支援業  8.7時間 (12.5%)
医療、福祉      5.2時間 (1.6%)
複合サービス事業  6.9時間 (-4.5%)
その他サービス業  11.1時間 (-3.2%)

残業時間1位は「運輸業、郵便業」!

ダントツで残業時間が多いのは「運輸業、郵便業」の24.4時間です。天候の状況やお客さんの都合に合わせて荷物を届けなければならないため、やはり残業時間が多く出てしまうようです。特にお歳暮やお中元などの繁忙期などはもっと残業時間数は増えるでしょう。

運輸業ではすでにこの残業や働き方について、改善しようという動きが見られています。佐川急便では2017年6月に一部の勤務地で「正社員のドライバーに週休3日制」の導入を始めており、これによって人材不足の解消と既存の社員の残業時間の削減を図ろうとしています。もしかすると、今後の努力で働き方改革がどんどん進んでいく業界かもしれません。

昨年比では「教育、学習支援業」が残業時間が最も増えている!

「月間実労働時間及び出勤日数」の昨年データとの比較で残業時間が最も増えているのは「教育、学習支援業」です。昨年比でなんと12.5%も増えています。
この「教育、学習支援業」には学校教育法第1条で定められている学校(幼稚園、小学校、中学校、高等学校、大学等)、および124条の専修学校、134条の各種学校が含まれています。また、大学受験などの際に通う予備校や学校教育法による通信教育なども、この分類に含まれています。他には公民館も図書館、博物館、動物園、青年の家、防衛大学校、警察大学校、職業能力開発校や職業能力開発短期大学校、農業者大学校、航空大学校、各種学校の認定を受けていない学習塾・ピアノ教室・英会話教室・体操教室・スイミングスクールなども含まれています。

いわゆる教員は人を相手にする職業の最もたる職種であるため、突発的なトラブルなどに対応しながら授業準備や事務処理も行わなければなりません。また中学校や高校の教員の場合は部活動の顧問を担っていることも多く、教員の業務過多は社会問題となっています。文部科学省は「学校における働き方改革に関する緊急対策」として、今後の教員の働き方改革に向けた方向性を示しています。残業の問題のみならず、教員の働き方の全容が変わるきっかけになるといいですね。

自分の身は自分で守る!サービス残業の強要から身を守る3つの方法

ここまでお読みいただいて、サービス残業の現状が理解していただけたのでないでしょうか? 国や会社が変わるのを待っていては、残業がなくなるのは遠い未来となってしまいます。そこで自分でもできるサービス残業をなくすための方法を、最後にご紹介します。

最も正攻法なのは「会社に訴える」

そもそも、残業代の未払いでサービス残業が続いていることが労働基準法に違反していることを、会社側へ訴えてみましょう。経営者や上司に、「未払いの残業代を出して欲しい」や「そもそもサービス残業が出ないよう業務量を調整して欲しい」などです。社員やメンバーのことを考えてくれる上司であれば、どうにか残業代を支給してくれたり、把握できていなかった仕事の分配のバランスを考え直してくれるかもしれません。

会社や上司がまったく取り合ってくれない! という場合は、最後の手段ですが労働基準監督署に通報しましょう。しっかりとサービス残業の証拠を集めて通報すれば、労働基準法に則って速やかにサービス残業を是正し、未払いの残業代を支払うよう会社側に指導がなされます。毎日のパソコンのログアウト時間の記録を残したり、実労働時間や実際に働いた内容をメモで残しておくことも証拠となり得ます。

「定時で帰ります!」宣言で会社の空気を変える?

また、単に会社が違法な労働を強いていること意外にも、社員が「サービス残業は当たり前」という空気が蔓延っている状態だと、なかなか状況は改善されにくいです。そこで、まず自分から行動を変えてみる、という手もあります。「定時で帰ります!」と宣言をして、それを実行するだけというシンプルな方法です。

これにはちょっとした勇気が必要だったり、場合によっては社内や部署で孤立してしまうリスクも孕んでいます。しかし「訴えるほどでもないが、サービス残業の続く現状をなんとかしたい……」という人は、勇気を持って自分から行動を変えてみることもできます。

その他、自分1人からでもできる残業しないコツをご紹介した記事があるので、こちらも参考にしてみてください(参考記事:周囲の目が気になる時はどうすれば?残業の理由別「残業をしないコツ」

建設的な意見交換をしよう!業務効率化を提案し、生産性を上げる

そもそも、なぜサービス残業するような業務設計になっているのか? を見直し、残業をしなくても良いように業務の効率化を会社や部署で行う提案をしましょう。これは訴えたり、1人で定時退社を続ける孤軍奮闘な戦い方ではなく、「みんなでサービス残業を無くそう」というチームでの動きなので、これが最も建設的かつ、ストレスが少ない解決方法かもしれません。

チーム全体で業務の優先順位を決めて行動する、事務手続きなどのルーティンワークはできるだけシステム化する、などです。また業務連絡なども議事録やメールなどで「可視化」すると「◯◯さんに確認しないとわからない」というコミュニケーションも減るため、時間的なロスが少なくなります。

自分の身は自分しか守れない!違和感を感じたら身を滅ぼす前に行動を!

いかがでしたか? サービス残業が多くなり過ぎると正常な判断力を失ってしまい、ニュースで見聞きするような悲しい事件に繋がることもあります。自分がそうなる前に「今、自分にできることは何か?」を見極めて、サービス残業をしない働き方を目指しましょう!


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