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厄介!中途社員を困らせる「プロパー社員」、どう対応するべき?

 2018年3月5日  Posted by  編集部


新卒生え抜きの社員のことを指す「プロパー社員」。その価値観や特徴から、中途入社の社員との間でよく問題が発生してしまうようです。プロパー社員との付き合い方は転職の際に気になるポイントの1つだと思いますので、本記事ではその対応方法や解決策を提示します。

正社員?新卒生え抜き社員?「プロパー社員」の意味

プロパーの言葉の意味

プロパー(proper)という言葉は、「正しい」「固有の」「本来の」という意味の英語で、文脈によって微妙にニュアンスが異なる言葉です。

また、ビジネスシーンでまれに使われることがある「プロパー社員」という言葉にも、以下のように3つの意味があります。

プロパー社員の3つの意味

それではまず、「プロパー社員」の意味を確認しましょう。この言葉は主に、以下の3つの用法で使われます。

正社員

まず、パートや契約雇用に対する「正規の」雇用ということから、単純に「正社員」という意味で使われることがあります。

新卒の生え抜き社員

次に、中途採用・出向社員に対する「本来の」社員ということで、「新卒入社の生え抜き社員」という意味で使われることもあります。

(外部でない)自社の社員

最後に、外部の社員(下請け会社や協力会社の社員)が常駐するような職場において、それと区別するために「自社の社員」をプロパー社員と呼ぶこともあります。他社と人材をやりとりすることが多いIT業界で、特に使われる用法です。

年功序列の色が残る日本のビジネスシーンでは、「一つの企業に終身雇用」というキャリアが重要視される傾向にあります。そして、「新卒の生え抜き社員」という意味の「プロパー社員」とそうでない社員との間には見えない壁ができてしまっています。

転職希望者、中途社員からみたプロパー社員の特徴とは?

ひとつの企業には必ず「プロパー社員」と「中途社員」とが混在しているわけですが、これから転職する人や中途で採用された社員はプロパー社員のことをどのように感じているのでしょうか。

厳しい選考をくぐり抜けている=優秀な社員

当然ですが、プロパー社員は中途社員と違ってその企業の「新卒の選考」を受けています。プロパー社員は倍率の高い新卒採用の選考をくぐり抜けているので、学生時代から優秀だったのだろう…という考えから、企業に重宝されているのではないかと考えられる傾向にあります。

愛社精神が強い

また、勤続年数が長いプロパー社員であることは、愛社精神の現れでもあります。同じ企業が長期にわたって育成してきた人材なので社風とのズレも少なく、居心地のよさを感じながら働いていることが想定されます。

チームワークが生まれている

さらに、そんなプロパー社員同士は非常に強い絆で結ばれることが多くなります。アルバイトのオープニングスタッフのように、または学校の同級生のように、共通の経験を持った人同士は一箇所に固まる傾向があります。そのような集団は意思の疎通が容易になり、チームワークが生まれやすくなるのです。

プロパー vs 中途!価値観の違いから生まれる厄介な問題

優秀で、愛社精神が強くて、チームワークのあるプロパー社員。一見素晴らしい社員のように思えますが、中途採用された社員とは価値観が異なることが多く、そこには様々な問題が発生してしまっているようです。

融通が利かなくて意見が通らない!

プロパー社員は「一企業キャリア」なので、転職を経験している人と比べて融通が利かないことが多いようです。愛社精神が強すぎるがゆえに、業務の効率化を提案しても「これがこの会社やり方だから」と突っぱねられた…という意見もあります。

チャレンジ精神がなく、こっちまでモチベーションが削がれる!

新卒で入社したら転職しない!という保守的な思考から、プロパー社員はキャリアアップやスキルアップに対する意欲が低いことがままあります。しかし、「今の状態で満足」という考え方は、他の社員のモチベーションを削いでしまう恐れがあるのです。確かに、成長意欲のない人と会話をしていると、せっかくやる気があって中途入社したこちらまで気分が下がってしまいますよね。

なんであいつの給料の方が高いんだ……

保守的であることの次点で、給与体制に対するギャップも感じられています。新卒生え抜きのプロパー社員は必然的に勤続年数が長くなり、実力が伴っていなくても給与が高くなることが多くあります。対して中途入社の社員は能力が高くても評価されづらく、不満に感じてしまうようです。

俺、仲間外れにされてない?

愛社精神が強く団結しがちなプロパー社員は、派閥のようなものが出来ることがあります。過剰なアットホームさが中途入社の社員を受け付けないような雰囲気を作り出してしまい、ときには業務に支障が出てしまうことも。チームワークが生まれやすいのはメリットでもありますが、排他的にまでなると不満の原因になってしまいます。

中途入社で「うまくやる」にはどうすれば?3つの解決策

意見を通すには:目立つ位置に座る

思えば当たり前のことですが、実践できている人が少ないのがこちら。会議で意見を通したい、と考えているのであれば、まず会議に対する姿勢を前のめりに変えていくことが必要です。

具体的にどうするかといえば、意見を聞いてほしい相手の正面に座るのです。どうしても視界に入る目立つ位置に座り、意見を言いたそうな顔をしていればほぼ必ず指名されるでしょう。

もちろんそのためには自由に席を選びたいので、会議の15分前には会議室に到着しておきましょう。

参考:PHPオンライン衆知 会議で意見を通すテクニック

モチベーション維持には:動機づけの仕組みを知る

筑波大学大学院の博士論文「職場におけるモチベーション伝播に関する研究」において、職場のモチベーションに関する知見が提唱されています。

この論文によれば、モチベーションは伝播する(周囲の人間に影響される)とのことです。さらには、自分と異なる価値観の同僚(今回で言えば、プロパーの同僚)が「競争的なモチベーション」を持っている場合は逆にモチベーションを失うことも分かっています。

このように、自分のやる気はどのように生まれているのか、どのようなものに影響されているのかを知ることで、ある程度コントロールが効くようになってきます。

参考:筑波大学 職場におけるモチベーション伝播に関する研究(2016)

「居場所感」を高めるには:リーダーと仲良くする

居場所感、つまり帰属意識は様々な要素から生まれるものですが、近畿大学商経学会の論文によれば「リーダーシップの存在、リーダーとのコミュニケーションが組織コミットメントに有意に影響する」ということが分かっています。

つまり、居場所感を高めるには「組織、チームのリーダーと仲良くする」というひとつの解決策が示されていることになります。

参考:松山一紀(2013) 帰属意識と忠誠心、そして組織コミットメント

 

プロパー社員は企業が欲しがる人材であるとともに、その閉鎖的な考えが中途入社の社員を困らせていることもあるようです。転職の際、「人間関係がうまくいくか」は非常に気になるポイントだと思いますので、企業を選ぶときは自分に合う社風かどうかをチェックしてみましょう。


市根井

市根井

1994年生まれ群馬県在住、新卒でいきなりフリーライターになりました。 群馬メディア「gooma」、観光メディア「SPOT」などで記事を書いています。得意分野は地方・フリーランス・WEBなど。 http://gooma.jp

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