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聞いたことはあるけれど、実はよく知らない「メーデー」についてまとめました。

 2018年3月17日  Posted by  編集部

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「メーデー」という単語を聞いたことがある人はかなり多いでしょう。毎年、春、というか初夏の頃になると、よくニュースなどで取り上げられます。

しかし、じゃあ何をしているのかと聞かれると、ほとんどの人はメーデーが何なのか、知らないのではないでしょうか。5月1日まであと1ヶ月ほどということで、当記事では、「メーデー」について取り上げていきます。

日本は休みじゃないけど…メーデーって何?

もともとは豊饒祈念のお祭り

現在では一般にメーデーというと、日本では労働運動のことを、国際的には「労働者の日」を指して言います。しかし、もともとはヨーロッパで5月1日にその年の豊穣を祈念するお祭りとして行われたのが起源だそうです。5月に行うお祭りなので、“MAY DAY”と呼称されるようになったとか。意外と単純な呼称ですよね。

ちなみに4月までは、ヨーロッパではまだまだ冬の寒さが厳しい地域が多いです。そのため、5月1日は「夏の訪れを祝う日」ともされています。待ちわびた冬の終わり、ということで、この日だけは、産業革命後に常態化していた労使紛争なども一時休戦とされてきたという歴史的経緯があります。

現在の形はアメリカが起源

メーデーが私たちの知るところの「労働運動」として始まったのは、1886年、アメリカ・シカゴにおいてです。

合衆国カナダ職能労働組合連盟が「労働時間は8時間、休息時間を8時間、残りの8時間を好きなことに使えるように」というような内容のスローガンを掲げ、ストライキを起こしたのが始まりです。

当時の労働者の労働時間の相場は12~14時間程度だったそうで、これをなんとか8時間とさせるために労使間における闘争は続き、毎年5月1日にストライキを敢行。そして1890年に世界的な労働組合運動に発展し、第1回国際メーデーが実施されることとなります。これが今に続く、メーデーの原型だったというわけです。

日本でのメーデー:過去〜現在

茶話会からスタート

日本のメーデーの起源は、1905年5月1日に開かれた平民社の茶話会(さわかい)が始まりと言われているそうです。平民社とは幸徳秋水という明治時代のジャーナリストが作った新聞社で、日露戦争反対をきっかけに創刊されました。

平民社は幸徳秋水と堺利彦を中心とする社会主義結社という側面もありましたから、労働問題にも目を向けることになったという背景があります。

そして、1906年以降は、労働者による街頭演説や集会などを5月1日に開催するようになっていき、1920年には約1万人が集結するような大きな運動にまで発展していきました。

結局、祝日にはならず…

5月1日と言えば、ゴールデンウィークの中日ですから、ここが祝日になったら休暇がさらに長くなって、ハッピーだと考える人も多いでしょう。実は、1984年には、メーデーの祝日化要求が採択されていたのだそうです。

しかしその後、1990年の土地バブル崩壊などで日本が不況に見舞われると、経済界などの反発もあり、メーデー祝日化は採択止まりで、実現せず。5月1日が祝日になるという労働者の夢は、自然消滅する形となってしまいました。

「働き方改革」が叫ばれる昨今であれば、もしかすると実現可能性の芽もまだあるのでしょうか。

現在:労働連合が4万人の大会を開催

日本で行われた直近のメーデーは、2017年4月29日(土)の第88回メーデー中央大会。会場は代々木公園で行われました。

労働連合の組合員や中央労福協、労金協会、全労済などの諸団体から4万人規模が集まって開催されています。今年のメーデーも、もう間もなく開催されますね。

国際的に見たメーデー

休日になる国・ならない国

メーデーを休日として認めている国と認めていない国があります。メーデーは国際連合などの国際機関によって定められた国際デーとなっており、世界の少なくとも、80か国以上でメーデーは祝日となっているそうです。

むしろ、認めていない国の方が珍しいのです。なんと、あの国民の強制労働などがよく話題に上る、北朝鮮でさえもメーデーを祝日と認めているというのですから、これは驚きでしょう。

ちなみにOECD加盟国中「認めていない国」は以下の国々です。

  • 日本
  • オランダ
  • 韓国
  • イギリス
  • オランダ
  • デンマーク
  • スイス
  • トルコ

メーデーを祝休日として、その日は活動しやすくしている国の方が、労働問題などに真剣に取り組んでいる、労働者の権利の担保に積極的な国ということができるのかもしれません。

日本以外の国ではデモが行なわれている

日本では、メーデーにデモというとピンとこないかもしれませんが、諸外国では、長時間労働や失業率の高さなどを背景に、デモが行われているようです。

特にヨーロッパの、スペインやイタリア、ギリシャなどは若年層の失業率がかなり高いことで知られています。よって、それらの国々では、比較的大規模なデモが行われる傾向にあります。

また労働運動としてのメーデー発祥の地であるアメリカでは、Lower Workersなどと呼ばれる、移民を中心とした下層労働者層が中心となってデモを行われています。肌の色や出自、国籍・人種差別などで、就職に不利になる社会に対して、抗議する目的のデモです。

日本でも長時間労働は社会問題になっていますから、デモを行うのも、グローバルスタンダードで見れば、それほど逸脱した行為ではないと言えるのかもしれません。

労働者ひとりひとりがもっと関心を持ってもいい

何も、若手のビジネスパーソンは、デモ隊を組織して、メーデーにデモをするべきだ、と言っているわけではないですが、メーデーの概要や簡単なあらまし、歴史的背景などは知っておいてもよいのではないかと思います。

先人の労働者階級の人たちの労働運動の努力により、私たちの今の待遇が実現されている面も多々ありますので。

何より、もし現状の労働環境を理不尽・不合理だと憤っているならば、その憤りを労働者側が堂々と表明してもよい、という勇気を与えてくれるのがメーデーです。

こうした意味において、メーデーという存在があり続けるのが、健全な社会と言えるのかもしれません。


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法学部卒業。新卒でSEとして従事。 転職歴2回。1回目が監査法人。2回目は出版社の経理として転職。 退職後、現在はフリーライターや塾講師、証券投資などして生計を立てています。

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