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いつも悪者扱いされる残業は是か非か?平均残業時間などのデータから考えてみる

 2018年3月23日  Posted by  編集部

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残業をしたことのないビジネスパーソンは、滅多にいないと思います。それだけ、ビジネスシーンでは当然のものと考えられるようになったこの残業という事象ですが、果たして現状の「働き方改革」による上限規制は政策の方向性として正しいのでしょうか。

残業の現状などデータを基に分析し、考察してみたいと思います。

残業時間は減少傾向に

2012年からの平均残業時間の推移

口コミ就職情報サイトの「Vorkers」の調査によると、6万人の社員口コミによる平均残業時間推移は下表の通りとなります。

2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
46時間 46時間 44時間 39時間 35時間

このデータのソースは社員口コミであり、企業がリリースしている公表数字とは直接的関係はありません。ゆえに、恣意的な数字操作などが全くされていない生のデータで、信憑性が高いと言えるでしょう。

この数字の推移を見て面白いのは、平均残業時間は右肩下がりで、かつ2015年で激減しているということです。この背景には、社会的に長時間残業を是正していかなくてはいけないという行政や会社管理側の意識の変革があります。

2013年には自民党が「ブラック企業」の公表を提言。「ブラック企業」という呼称が一般化されます。そして2015年には、長時間労働に対する指導を強化する内容を含んだ労働基準法の改正案が国会に提出されるなど、それまで是、とされてきた長時間労働は是正するべきもの、という姿勢に変わってきました。

これは長時間労働に悩む、特に若手のビジネスパーソンにとっては朗報と言える面が大きいのではないでしょうか。

2012年時点で残業が多い業界トップ5→2016年にどう変わったか

次に、業界別の平均残業時間の推移を見てみます。

業界 2012 2013 2014 2015 2016
コンサルティング、シンクタンク 78 80 75 65 58
建築、土木、設備工事 77 84 63 58 55
広告代理店、PR、SP、デザイン 71 79 73 64 59
不動産関連、住宅 61 56 53 47 41
住宅設備、建材、エクステリア 57 52 50 48 41

全体的な推移と同様に、どの業界でも、2012年よりも大幅に減少しています。20時間前後減っている業界が多いのがお分かりいただけるでしょう。

これは、2012年よりも1日当たりの残業時間が1時間減っているということです。残業時間を減少させるという意識が浸透しているということがデータでより鮮明になりました。

そもそも、なぜ残業が発生してしまう?

9割の企業で残業が存在

東京商工リサーチが行った12,363社の企業を対象に行ったインターネットによるアンケート調査では、「残業はありますか?」という問いに対する回答件数が以下の通りとなっています。

  • 「恒常的にある」⇒7,095件(57.39%)
  • 「時々ある」⇒4,504件(36.43%)
  • 「ない、させない」⇒764件(6.18%)

「恒常的にある」と「時々ある」の件数を足すと、11,599件。実に、93.8%もの企業において残業が行われているのが実態となっているようです。

これは、実際に企業で働く、若手のビジネスパーソンも実感と整合している数値ではないでしょうか?

残業の理由は「取引先への対応のため」が4割

同社の調査において、上記調査で「恒常的に残業がある」「時々ある」と回答した会社に、「残業の理由」をアンケート調査した結果は以下の通りです。(全回答数:16,401件)

  • 「仕事量に対して時間が不足している」⇒3,463件(21.1%)
  • 「仕事量に対して人手が不足している」⇒4,058件(24.7%)
  • 「取引先への納期や発注量に対応するため」⇒6,170件(37.6%)
  • 「日常的なことなので特に理由はない」⇒1,213件(7.3%)
  • 「不明」⇒68件(0.4%)
  • 「その他」⇒1,429件(8.7%)

複数回答させた中で、一番回答件数が多いのが、構成比37.6%の「取引先への納期や発注量に対応するため」です。これは、決められた納期に間に合わせるため、ハードなスケジュールにならざるを得ず、残業が増えてしまうというのが残業の一番大きな理由だということを意味しています。

他の企業との熾烈な競争にさらされているため、少し厳しめの納期や、予算でも受注せざるを得ないという背景もあるのでしょう。

本音は残業してほしい?労働時間が短縮された場合に企業が考える悪影響とは

残業時間の上限規制などが整備されることへの影響を調査したアンケート(全回答件数:19,553件)では、「仕事の積み残しが発生する」が5,659件(28.9%)と一番大きな構成比となっています。

次に「受注量(売上高)の減少」と答えた件数が3,136件(16.0%)、「従業員の賃金低下」が2,771件(14.1%)となっています。

残業時間の上限が設けられることで、売上高や賃金などに悪影響がある、と考えている企業は多いようです。

実は個人(従業員)も残業したがっている!?

昨今の「働き方改革」により、残業時間の規制が報道でもよく耳にされるようになりました。残業時間が短くなるのだから、労働者側にとっては良いことのように考えられがちですが、事はどうもそう簡単ではないようです。

働く時間を制限されると仕事が終わらない、やりがいを感じられない

特に、「業務量は以前のままなのに、働く時間だけが減らされる」といういわゆる時短ハラスメント(ジタハラ)に悩まされるビジネスパーソンが増えてきたということです。

「仕事が終わっていないのに早く帰らなければいけない」とか、「長時間労働を改善するための内部統制がまだ整っていない内から早帰りをしており、社内が混乱している」、「会社で残業ができないため、家に持ち帰り残業をしている(ステルスサービス残業)」などの問題が噴出しています。

中には、「時間制限されることで、仕事のやりがいを失った」という声もあります。闇雲にする残業時間規制とは本当に正しい方向性なのでしょうか。

残業時間が長い方が年収は高い傾向に

「Vorkers」の調査では、年収と残業時間の関係は以下のように相関関係になっているように見えます。

  • 「300~500万円」⇒45時間強
  • 「500~750万円」⇒50時間
  • 「750~1000万円」⇒50時間強
  • 「1000~1250万円」⇒55時間前後
  • 「1250~3000万円」⇒70時間超え

この調査をみると、年収に比例して残業時間が長くなっていることが如実に分かります。

つまり、残業時間の上限規制を行えば、これらのビジネスパーソンの年収は減ることが考えられます。バリバリ稼いでいる個人にとって、実は残業規制を迷惑だと考えている人も、中にはいるのかもしれません。

単純な残業時間の上限規制が「働き方改革」とされてしまう危険性

これまで述べてきた通り、残業は必ずしも負の側面ばかりではないようです。

しかし、だからと言って、昨今のブラック残業や長時間残業による精神疾患からの自死事件などが野放しにされていいというものでもないでしょう。

こういう状況を踏まえると、「単純な残業時間の上限規制」だけではなく、「より適切な労働規制」を自分事として考えていかなければならない時代になったのだと思われます。


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wakabayasi

法学部卒業。新卒でSEとして従事。 転職歴2回。1回目が監査法人。2回目は出版社の経理として転職。 退職後、現在はフリーライターや塾講師、証券投資などして生計を立てています。

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