転職が可能なのは何歳まで?20代のうちに転職しておいた方が良いパターンとは
2018年4月2日 Posted by 編集部

「転職は28歳が限界」「いやいや、35歳が限界」…といったように転職が可能なリミットの年齢が議論されることは多いですが、実際のところ転職の年齢に限界はあるのでしょうか?
目次
〇〇歳限界説は本当?転職できる年齢のリミットを考えてみる
28歳転職限界説
まず、28歳が転職のリミットだとする説があります。これは、30歳前半までにビジネスマンとしての価値を確立するためには2年程度の修練が必要とする考えから生まれたものです。しかし、28歳は転職を考える時の目安にはなりますが、決して限界の年齢であるとは言えません。
20代のうちは「自分が何に向いているのか?」ということを探る期間で、一般に価値を確立して企業から求められる存在になるのは30代からだと言われています。20代のうちに転職をすることで、新しい世界で成長したいと考えるのは大いに良いことです。20代前半のうちに社会人としての力をつけた、伸び代のある年齢としては、むしろ最適の転職年齢でしょう。
32歳転職限界説
では、30代前半の代表ともいえる32歳という年齢ではどうでしょうか。32歳という年齢は、上司が年上である可能性が残っている最後の年齢だとされています。若いベンチャーだとトップが30代であることも少なくありませんし、年齢を気にする企業だと「代表より年上なのはちょっと…」と考える場合もあるでしょう。
ただし現代では、上下関係が年齢通りになっている職場は少なくなっています。ホウドウキョクが25歳〜39歳までのビジネスマンに行なった調査では、「年上の部下がいる(いたことがある)」と回答した割合は22.7%。4分の1以上という結果になっており、そう珍しいことではなくなってきています。
(参考:ホウドウキョク “年下上司”と“年上部下”についてのアンケート 2016)
これらのことから、どうやら「32歳が転職できる限界の年齢である」というのも正しいとは言えないようです。
35歳転職限界説
となれば、やはり転職の限界は35歳なのでしょうか。「35歳」は転職のリミットとしてよく挙がる年齢で、60歳の定年までに25年を切ってしまっていることから、これより上になるとポテンシャルの面で転職できなくなると考えられています。
少し前であればこれは本当のことで、10年ほど前の転職平均年齢は29歳。35歳以上になると一気に転職先が見つからない状況になっていました。しかし、転職平均年齢は今では32歳ほどになっています。これは労働人口が減少して人材のニーズが上昇していることが要因です。
つまり現代は、「転職しやすい年齢」となれば35歳未満という目安はあるものの、「35歳を超えると絶対に転職できない」などという時代ではありません。
年代別・企業が転職者に求める能力・スキルは?
25歳〜29歳は「ポテンシャル」
20代のうちは、基本的なビジネススキルは必要なものの、あまり「現在のスキル」を強く求められることがありません。それよりも、これから専門性を身につけて強力な人材になるために必要な「積極性」や「順応性」のほうが重要になります。
ですから、20代が選考で自己アピールするときには、自身のポテンシャルが伝わるようにすると効果的です。
30歳〜34歳は「何ができるのか」
この年代に対して企業が求めているのは「即戦力として活躍してくれるかどうか」なので、20代のうちに培ったスキル、つまり「何ができるのか」が問われることになります。
自分の持っているスキルに納得してもらうためにも、過去の経歴や実績をアピールしていきましょう。
35歳〜39歳は「会社の成長に貢献する人材か」
30代後半になると組織を上から動かすような仕事が増えます。そこで採用側が注目するポイントは、「この人を採用すると会社がどう動くか」です。
マネジメントの資質があるかどうかなどが重視されるため、過去にチームの課題を解決した経験があればアピールするべきでしょう。
実際のところ、何歳なら転職できるの?
転職者の平均年齢
先に書いた、転職平均年齢の数値の出所を紹介しておこうと思います。DODAが2007年〜行ない続けている調査では、2017年に転職成功した人の平均年齢は32.1歳。10年前の2007年は29.1歳だったので、3.0歳分上昇していることになります。
では、現代の転職成功者はどのような年齢に集中しているのか見ていきます。最もボリュームが大きいのは25〜29歳で38.1% 、次に30〜34歳で23.8% となっています。35歳以降の割合は10年前と比較して全体的にアップしており、当時と比べると転職しやすい環境になっていることが伺えます。
(参考:DODA 転職成功者の年齢調査)
30代後半からの転職が難しいのは求職者の希望条件が多すぎるから
しかし、30代後半の転職は難易度が高いのも事実。転職しやすい環境になっているのに、なぜこのような状況が続いているのでしょうか。
理由の一つとして考えられるのは、求職者の希望条件の多さです。35歳以上となると、ある程度の高年収・良い労働環境・そしてポジションを求めてしまうのは仕方ないことですが、転職市場において条件が多い求職者は嫌われる傾向にあります(当たり前ですが)。前職でどんな役職に就いていても、転職後は入社1年目。「転職後にポジションは下がるもので、収入も下がるのが当たり前」と考えられるなら、どんな年齢でも可能性が開けるのではないでしょうか。
30代後半でも転職が成功する人の3つの特徴
ポジションや収入にこだわらない
転職が成功したかどうかを判断するのは自分ですから、自分がこだわりを持てば持つほど条件が厳しくなり、結果的に失敗だと感じる割合が増えることになります。逆に言えば、ポジションや収入などのこだわりを捨てれば捨てるほど転職失敗になりづらいわけです。
30代後半からの転職では収入やポジションが下がる可能性は大いにありますから、それを許せるかどうかが成功/失敗を分けるポイントになります。
転職の目的が明確
また、「なぜ転職したいのか」という目的が明確で、かつ論理的に言語化できる人は転職成功率が上がります。
30代後半から転職をするとなると、先ほど述べたように収入やポジション、ある程度構築しきった人間関係などを失う可能性が出てきます。それを受け入れられるほどの強い目的を持つことができないと、失ったものの多さに心が折れてしまうかもしれません。
変化を好む
転職は、年齢に関わらず自分の生活が大きく変化するものです。「前職は忙しかったので、ゆったりと仕事がしたい」と考えていても、転職直後は覚えることも多く、前職以上に忙しない生活になるかもしれません。
それらをリスクと取るか、成長の機会と取るか。変化を好み、さまざまなことにチャレンジする意志がある人は、転職を成功させることができるでしょう。
キャリアアップ・キャリアチェンジを目指す時の転職のタイミング
同じ業界や職種でのキャリアアップに向けた転職のタイミング
同じ業界・職種のままキャリアアップを目指して転職する場合は、「今の会社でできることはないか?」をよく考えることが重要です。それが思いつかなくなった時、つまり今の会社ではキャリアアップが難しいという判断になった時が転職のタイミングと言えるでしょう。
さらに、「今の会社でできること」を完了してから転職に挑むと、選考の際にもアピールポイントが定まりやすいというメリットがあります。
異なる業界や職種でのキャリアチェンジを目指す転職のベストタイミング
異業種や異職種の場合、「まったく経験したことがない分野」に飛び込むことになるため、ある程度インプットに余裕がある転職にしなければなりません。すると必然的に、「30歳」がひとつのラインであることが分かってきます。
20代のうちは「異業種に転職したいけど、まだ自分の会社で社会人経験を積んだほうがいいかも」と考えてしまいがちですが、まったく異なる世界への挑戦は、若いうちに行なったほうが良いのです。
20代に転職を考えておいたほうがいいパターンもある
基本的には転職にリミットはなく、何歳でも転職できるわけですが、20代のうちに転職したほうがいいというパターンもあります。
大企業に転職したい
まず、大企業への転職を考えている場合です。大企業には巨大なヒエラルキーが存在していることが多く、その階段を登るには物理的な時間、つまりその企業での勤続年数が必要になります。人材不足が叫ばれていても外注でまかなえることもあり、中途採用を行なっていることも少ない。また大手は新卒生え抜き社員(プロパー)が優遇されることが多いのも特徴ですから、途中参加だと活躍できる可能性が低くなってしまうのです。
経験もスキルもない仕事に挑戦したい
また、未経験の業種・職種にチャレンジする場合も同様に、20代のうちに転職しておいたほうが良いでしょう。新しい分野に飛び込むということは、これまでの経験が活かしづらいということになります。
20代前半くらいであれば、これまでのキャリアを捨てて挑戦することは可能です。しかし30代になると、過去10年ほどのキャリアや経験を活かして行なう転職活動のほうが確実に効率が良いのです。
事務系の仕事をしたい
会社の事情として「経費(人件費)をなるべく抑えたい」というものがあるのは何となく分かると思うのですが、事務やアシスタント系は特に削減の対象になりがちです。若手であれば低めの給与で採用できますが、30代以降の求職者を同じ給与で雇用するのは難しいでしょうから、事務系の仕事が希望である場合は20代のうちに転職してしまったほうが良いでしょう。
転職可能な年齢にリミットはありませんが、転職しやすい年齢のゾーンとパターンは存在します。転職を成功させるには、ご自分の希望に合わせた適正年齢をチェックしておくと良いかもしれません。
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