疲れる原因は脳にあった?疲れが取れない原因と4つの対処方法
2018年4月24日 Posted by 編集部

「寝ても寝ても疲れが取れない」「毎日の仕事に悪影響が出てしまう」……そんな悩みを抱えている社会人は多いと思います。疲れの原因は一体何なのでしょうか?今回は自分がどのくらい疲れているかのチェック方法と、疲れの原因をご紹介します。
目次
あなたは大丈夫?疲労の度合いをチェックしてみよう!
日本人はみんな疲れている!?社会で起こっている疲労の現状
平成11年に厚生省疲労調査研究班が実施した「疲労および疲労感の分子・神経メカニズムとその防御に関する研究調査」によると、日本で疲労感を自覚している人の割合は就労人口の約60%(実に4,720万人)おり、その半数にあたる人々(2,960万人)が半年以上続く慢性的な疲労(6 ヶ月以上の蓄積した疲労)に悩んでいることが示されています。
このように多くの人が疲れていると調査で判明している一方、自分がどの程度疲れているか自覚している人は多くありません。「ひと晩寝れば翌日には疲れが取れて、しっかり仕事や学校へ行ける」「リフレッシュした感じがある」という場合はまったく問題がないでしょう。しかし現代人の中にはしっかり睡眠時間を取っているのに身体がだるく、仕事の効率も上がらない……という、ずっと疲れている状態の人もいます。こういう人は非常に危険な疲れ方をしています。
すぐにやってみよう!疲労のチェックリスト
自分が「危険な疲れ」を溜め込んでいないかどうか、すぐに下のチェックリストを確認して、自分が危険な疲れを溜め込んでいないか確認しましょう。3つ以上、あてはまる項目がある人は「危険な疲れ」である可能性が高いようです。
□いままでにない疲労感、疲れやすさが続いている
□しっかり休養したつもりでも、なかなか回復しない
□疲れで日常のパフォーマンスが50%ぐらいに落ちている気がする
□風邪をひきやすい、ひくとなかなか治らない
□検査してもはっきりしない頭痛、腰痛、筋肉痛がつづく
□食欲がない、おいしいと感じない
□よく眠れない(引用:「昨日の疲れ」が抜けなくなったら読む本(だいわ文庫)西多昌規 著)
慢性的に疲れているのは、脳の疲労が原因かも!?
どれだけ寝ても休んでも、なんだか体が怠い気がする……それは、疲労の原因が脳が疲れていることによる「中枢性疲労」だからかもしれません。
疲労の種類の1つ、中枢性疲労は脳の疲れ
疲労にはいくつか種類があります。中でも中枢性疲労は主に脳が疲労している状態を指します。仕事で考えることが多く頭を使い過ぎてしまったり、緊張状態が続くなど精神的な負荷がかかることが続いた時に起こりやすい疲労です。週5日8時間や、残業があればもっと長い時間において思考やストレスに体が晒され続けた結果、脳に疲労が蓄積します。
寝ても休んでも、倦怠感が抜けない、眠りが浅くて目が覚めてしまう、イライラや不安感が強くなるという自覚症状が出ている人は、かなり中枢性疲労が溜まっていると考えていいでしょう。
脳の疲労以外にもある、疲れの原因とは?
中枢性疲労以外にも、疲労の原因と呼ばれているものがあります。「疲労」と言われてみなさんが最もイメージしやすいのは、身体そのものが疲れている「末梢性疲労」ではないでしょうか。
末梢性疲労は脳以外の部分(末梢)が原因となる疲労を指します。筋肉疲労や眼精疲労も含まれ、運動や仕事などで動き続けたあとにくる倦怠感なども末梢性疲労の1つです。中枢性疲労とは違い、疲れているのは脳ではなく「筋肉」です。そのため、十分な睡眠や休息をとれば回復ができる生理的な疲労です。
末梢性疲労が抜けても中枢性疲労が抜けないと「ホメオスタシス」が崩れる?
脳が疲れていても、身体の疲れが取れているなら大丈夫!まだ働ける!……人間の身体はロボットではありません。そんなに単純なことではないのです。
人間の身体には「神経系」「内分泌系」「免疫系」の相互の働きによって、身体を一定のコンディションに保とうとする「ホメオスタシス(恒常性)」という性質があります。例えば、外気温が暑くなれば勝手に汗が出て、体は体温を一定に保とうとします。これもホメオスタシスの働きです。過労やストレスが溜まると、このホメオスタシスが乱れる原因となります。壊れた細胞の修復や老廃物の除去も時間がかかったり、うまくいかなくなる場合があるため、非常に疲れが抜けにくくなります。
人間は脳と身体が相互に影響しあって、健康な状態を保っています。「ちゃんと寝てるから、体は元気だから大丈夫!」ということではないのです。
脳も身体も健康になろう!脳の疲労に対する4つの対処法
脳と身体の疲労がしっかり取れてこそ、人間は健康な状態を保てることはおわかりいただけたかと思います。それでは最後に、中枢性疲労を取るための4つの対処法をご紹介したいと思います。
1.その場凌ぎになる?コーヒーや栄養ドリンクなどでの回復
疲れたけど、ここからもう一踏ん張り! と仕事中に気合いを入れ直す意味で、よく栄養ドリンクやコーヒーを飲む人がいます。飲むと仕事に集中できることを体感している人も多いと思います。栄養ドリンクやコーヒーなどに含まれるカフェインやお酒のアルコール等には、一時的に脳を活性化あるいは鈍化させることで、脳の疲労を「麻痺」させることができます。疲れていないと身体が勘違いすることによって、さらに脳を働かせているのです。
しかしお気付きのとおり、これは完全にその場凌ぎの回復法です。栄養ドリンクやコーヒーなどを飲んで効いていたカフェインが切れてくると、反動でさらに疲労が溜まってしまうこともあります。
2.心も身体もリフレッシュ!軽い運動による回復
「心身相関」という言葉を聞いたことがあるでしょうか? 高校の保健の授業で習ったことがあり、覚えている人もいるかもしれません。人間の身体(自立神経系や内分泌系)や脳(大脳新皮質や大脳辺縁系)は体の諸器官と相互に作用し合っており、これを「心身相関」と言います。近年の研究結果では、軽い運動を取り入れることで、脳の血流が良くなりストレスが軽減されるため、脳の疲労回復につながることが分かってきました。
アメリカのジョージア工科大学の研究で、20分の筋力トレーニングで脳の活性化ができるという研究報告があります。運動をすると脳の神経伝達物質の分泌が増え、それが脳の疲労回復に効果的であるのだそうです。わざわざスポーツジムに通って……ということまでしなくとも、少し散歩したりデスクでできる筋トレやストレッチを取り入れることで、脳のリフレッシュが可能なのです。
3.エネルギー源を補給!栄養摂取による回復
脳が疲労している状態にある場合、脳のエネルギー源である「グルコース(ブドウ糖)」が不足していることもありえます。グルコース(ブドウ糖)は食べ物から補給が可能なため、脳に必要な栄養を摂取することで疲労の回復を促すことができます。
直接的なエネルギー源となるグルコース(ブドウ糖)を補給するにはご飯、パン、ダークチョコレート(カカオ70%以上)などを取ると良いでしょう。また記憶力向上に効果のあるオメガ3脂肪酸が含まれている鮭、イワシ、さば、マグロなどの魚類、鉄分も多く含み脳の活性に役立つ肉類などのタンパク質も欠かせません。血液の流れを良くするため脳の活性化するアボカドや、記憶力向上に役立つブルーベリー、いちごなどフルーツ類の他、オメガ3やオメガ6などの多価不飽和脂肪酸が多く、脳神経の機能維持に必要な成分が含まれるナッツ類はおやつに良いかもしれません。
4.意識的にシャットダウンする!情報量のコントロールで回復
人には五感があり、生きている限りはありとあらゆる外部の情報を集めながら生活しています。特に、仕事をしていれば不特定多数の人と会うでしょうし、スマートフォンやパソコン、テレビなどメディアから入ってくる情報量は膨大なものです。過剰に情報が入り過ぎてしまうと、脳の疲労が取れるのが遅れてしまいます。
たまにはこれらの情報を意識的に入って来ないようシャットダウンすることも、脳の疲労回復に有用です。「デジタルデトックス」といって、テレビもパソコンもスマートフォンも見ずに、脳に入ってくる情報量を制限します。休みの日に人の少ない場所でゆっくりと過ごしたり、日常においても休憩時間に刺激を少なくするため、目を閉じたりすることも効果的です。
脳の疲労とうまく付き合い、健康的な状態を保とう!
疲労の原因として脳の疲れがあり、またどのように対処すれば疲れが取れるのかをご紹介しました。疲労はどうしても起こってしまうものです。自分がどの程度疲れているのか、またどうすれば回復できるのかを知り、脳の疲労と上手に付き合っていきましょう。
中堅人材派遣会社から未経験でITベンチャーへ転職
年収150万円UP
日々の仕事は楽しいが、先が見えてしまい飽きてしまった。
そんな折、エージェントに相談し、新しい挑戦のきっかけを
手に入れる事が出来た。
26歳 男性