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良好な関係を築くための「第一印象」のメカニズムと相手に良い印象を与えるコツ

 2018年5月16日  Posted by  編集部


「第一印象が大切」。そんなことは普段仕事をしていれば嫌というほど耳にする常套句ですよね。しかしなぜ第一印象が大切と言われるのか、はっきりとした理由をご存知の方は少ないのではないでしょうか? 今回はなぜ第一印象が大切なのか、そのメカニズムなどをご説明したいと思います。

あなたの人生を左右する?第一印象のメカニズムを解説

「見た目より中身が大切」という言葉の裏

竹内一郎さんが書かれた「人は見た目が9割」という本がベストセラーになったことで、自分の見た目や第一印象をよくする方法に注目が集まりつつあります。

「第一印象」とはその言葉のとおり「物事に接して最初に得た印象」のことを指します。初めて会った人に抱く「優しそうな顔立ちの人だな」とか「ちょっと怖そう」という印象のことです。みなさんも他人に対してこのような印象を感じたことが、あるのではないでしょうか?

他方、「人は見た目じゃない、中身が大切」という言葉もあります。この言葉は姿かたちだけの見た目で人の良し悪しを判断するのではなく、性格や人間性・スキルといった中身で人を判断するべきだという意味で用いられます。

しかしこの言葉ができた意味を考えると、やはりそれだけ「見た目」で、人の印象を判断してしまうことが多いとも言えます。人は中身が大切だと頭で理解していても、第一印象はやはり見た目などの姿かたちで判断せざるを得ないのです。

見た目で判断することの証明?メラビアンの法則

とはいえ、人は本当に他人を見た目で判断しているのでしょうか? 実はこれについては1971年にアメリカで提唱された、「メラビアンの法則」という研究結果に基づく概念があります。

心理学者アルバート・メラビアンが話し手が聞き手に与える影響を、研究と実験にもとづいて数値化したものです。どのような内容かというと、話し手が聞き手に与える影響は「言語情報」「聴覚情報」「視覚情報」の3つから構成され、それぞれの情報の影響力は以下の割合であるというものです。

言語情報(Verbal)…7%
聴覚情報(Vocal)…38%
視覚情報(Visual)…55%

この数値をみると、圧倒的に目から入る視覚情報の影響が大きいことがわかりますね。視覚情報をもう少し詳しく説明すると、話し手の表情や目線、態度や仕草、そして見た目などを指します。身体言語(ボディーランゲージ)と呼ばれることもあります。

第一印象が人間性にまで影響する?ハロー効果

さらにもう1つ、第一印象に関わる現象があります。それが「ハロー効果」と呼ばれるものです。1920年にエドワード・ソーンディークが書いた「A Constant Error in Psychological Ratings」という論文で初めてハロー効果について紹介されています。

これによると「何か1つの特性についての感情が、それ以外の関係ない特性に転移することにより、人々の判断に影響を及ぼしてしまうこと」がハロー効果であると説明されています。

たとえば、身長が高くて見た目が魅力的な人は、「知的で信頼できる人そう」と認識されるなどの現象を指します。本来的なその人の性格や人間性とは全く関係のない部分で、その人の印象を決めてしまっているのです。

なお、このハロー効果は良い方へも悪い方へも働きます。なにかの1つの側面が良いと思うと、他のことについて肯定的になりやすくなりますし、逆になにかの1つの側面が良くないと思えば、他のことについても否定的になりやすくなります。

第一印象はいつ・どのポイントで決まるのか?


第一印象がなぜ大切だと言われるのか、研究結果も踏まえてご紹介しました。では、具体的に第一印象はいつのタイミングで、どのポイントで決められているのでしょうか?

第一印象はパーソナル・スペースで育まれる

まず、第一印象が「いつ」決まっているかという問題です。実はこれは具体的に相手との距離感を研究したエドワード・ホールが「The hidden dimension」という書籍の中で「パーソナル・スペース」という概念で紹介しています。

パーソナル・スペースは下記の4つに分類され、私たちはこの4つの距離感を他人と保ちながら生きていると言われています。

公衆距離
・3.6メートル以上離れている
・個人的関係を形成するのは難しい

 

社会距離
・1.2~3.6メートルの間
・形式的・儀礼的な他人との関係性を形成する

 

個体距離
・45センチ~1.2メートルの間
・親しい友人同士の距離感

 

密着距離
・45センチ以内
・恋人同士の距離感

このうち、まったく初対面の他人があなたの印象を決めているのは「社会距離」と言われています。第一印象が決まるまでの時間には諸説あり、「7秒」しかかからないとも言われています。本当だとしたら、他人はあなたの性格や人間性などはほぼ知らない状態です。

第一印象のすべては「見た目」や「声」で決まってしまうことがお分かりいただけたでしょうか?

第一印象は表情・態度、話し方、ファッションで決まる

7秒という短い時間で第一印象が決まってしまうのであれば、他人はどのようなところに注目して、相手の第一印象を決めているのでしょうか?

短い時間の中で相手がどのような人物かを判断するために、私たちはまずパッと見の見た目であるファッションに注目します。清潔感のある髪型や服装をしているか、その場にそぐわない服装ではないかなど、一瞥しただけでも様々な印象が得られますよね。

次に相手の表情や態度です。どんなに良いファッションをしていても、もの凄く小さい声で話す人だったり、表情に乏しい相手では良い印象を抱くでしょうか?

そして最後に話し方です。上記の「表情・態度」「話し方」「ファッション」の3つはパーソナル・スペースにおける第一印象の与え方に大きな影響を及ぼしています。この3つについてどのような点に気をつければ、相手に良い第一印象を与えられるか、次項でさらに詳しくご紹介しましょう。

素敵な第一印象を相手に与えるためのコツ

【表情・態度】背筋を伸ばして、笑顔と余裕を忘れない

相手に良い第一印象を与えるために、まず大切になってくるのが立ち居振る舞いです。あなたがその場にいるだけで、相手はあなたについての何かしらの情報を得ています。

まずは表情です。これは言うまでもなく、「笑顔」でいることを心がけましょう。初対面の人が無表情かつ無愛想だったら「なんだか機嫌が悪そう」「性格のいい人じゃなさそうだ」と思われてしまう可能性もあります。

笑顔はトレーニングをすれば、誰でも簡単にできるようになる印象アップのコツです。恥ずかしがらずに、鏡の前でぜひ笑顔の研究や練習をしてみてください。

次に姿勢です。基本的にはしっかり背筋を伸ばし、立っている時も座っている時も良い姿勢を保てるようにしましょう。猫背の人の場合「なんだか自信なさげに見える」など少しネガティブな印象を与えてしまう可能性があります。

また腕組みもNGです。腕組みには相手の意見を受け入れない頑固者の心理の現れとも言われます。背筋を伸ばし良い姿勢を保つことで「自信がありそう」「しっかり者に見える」などポジティブな印象を相手に与えましょう。

そして、あまり思いつかなさそうですが大切なのが、動作に余裕を持つことです。相手に対して素早く行動することは、相手を待たせないという観点では良いかもしれません。

しかし、セカセカ動いている姿が「忙しない」「落ち着きのない人だな」という印象を与える可能性もあるのです。ゆったり余裕のある動作を心がけることで、精神的な余裕や上品さを演出しましょう。

【話し方】いつもより少し大きく高めの声で話してみる

話をする時に相手に与える印象で、意外にも内容と同じくらい影響するのが、声の大きさと高さです。声の小さい人はどんなに良いことを言っていても、自信なさげに見えるのでマイナスポイントです。また地声が低い人も「暗い性格の人なのかな」と感じられてしまうことがあります。

初対面や大切な商談などで話をする時は、少し大きく高めの声を意識してみましょう。また、意識的に大きく高い声を出そうとすると、自然と笑顔になるので、一石二鳥と言えるでしょう。

【ファッション】体型にあった清潔な服を選ぶ

最後に見た目の基本であるファッションについてです。「そんなにオシャレな格好できないよ」という人もご安心ください。ここで言う、相手に良い第一印象を与えるファッションとは最先端のおしゃれをすることではありません。

最低限、清潔でだらしなくない着こなしができることが重要です。シャツにアイロンがかけてあることはもちろん、洗濯するときに黒ずみなどのケアにも気を遣いましょう。また、スーツやシャツなどはサイズ感が命です。自分の体にちょうどよくフィットしているか、体型の変化に合わせて都度見直す必要があるでしょう。

髪型も、後れ毛などが出ないよう、ワックスやスプレーですっきりまとめられると良いです。その他、身につける小物は、派手すぎないものを選んだり、靴もしっかり磨くなど細部まで気をつけましょう。

第一印象は一生を左右しかねない大切なイメージ

なぜ「第一印象が大切!」と言われるのか、おわかりいただけたでしょうか? 第一印象は、自分と相手の関係を一生左右しかねない影響力を持っています。自分の姿かたちや立ち居振る舞いを見直し、どんな人とも良好な関係を築ける第一印象をつくりましょう!


大森由理

大森由理

ニーガタのオーモリ。既婚29歳の派遣事務とライター業。大学院まで運動生理学が専門、卒後は研究員として働く。キャリアに興味があり、人材紹介会社で1年営業をする。キャリア、教育、スポーツ、研究界隈が好き。近頃は「やってみるをやってみる」実行中。

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