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教員の離職率が高いのはなぜ?教員と転職の関係と、転職するときのコツ

 2018年6月20日  Posted by  編集部


「働き方改革」のトピックのなかで注目を集める教職。やりがいのある仕事である一方、教員の離職率は非常に高い現状があります。教員から転職したくなる理由や、転職するメリット・デメリットをご紹介するとともに、転職を成功させるコツも考えます。

教員の離職率と転職する理由

教員の離職率と現状

教員は、所定の認定試験や検定で合格しなければ就くことのできない専門職で、本来であれば安定してやりがいも得られる職種のはずです。しかし、厚生労働省の「新規学卒者の離職状況(2013年)」によると教育・学習支援業の離職率は大卒47.3%、つまりほぼ半数ということがわかりました。さらに、「学校教員統計調査(2018年、文部科学省)」では、教員の勤続年数が直近の調査から2018年の間で4ヶ月ほど短くなっています。

なぜ教員の離職が多いのか?

前述した文部科学省の調査結果によると、教員の離職の主な原因として「精神疾患」があることがわかっています。つまり、心の健康状態が保てない環境が学校という職場に蔓延しているということです。その具体的な原因は、下記のようなポイントが挙げられます。

労働時間が長い

教員の仕事には授業対応のほか、部活動対応、保護者対応など調整することのできないスケジュールがあり、さらにカリキュラム構成や宿題チェックなどのデスクワークがあります。放課後対応がある時点で残業せずに終わることはまずありませんし、休日出勤も珍しくありません。

精神的ストレスがかかる

学生の対応はやりがいがある一方、いじめなど複雑かつ繊細な問題への対応が迫られることや、進路などその学生の人生を左右することにつながる局面に向き合うことも多々あります。また、学生に対してだけでなく、保護者へも意識を向けておかなければなりません。

責任感の強い人であればあるほど精神的な負荷を感じてしまい、疾患につながってしまうケースもあるのでしょう。

逃げ場がない

学校はほとんどの場合、職員室で仕事をする必要があり、教育に対する意識の違いなどによって教員同士の人間関係がこじれることも少なくありません。また、学生からいじめを受けるケースも珍しくなく、他業種と比較して逃げ場がない環境と言えるでしょう。

教員から転職するメリットとデメリット

では、教員から転職すると実際はどのような変化が感じられるのでしょうか?教員から転職した人たちの意見をもとにご紹介します。

メリット:プレッシャーが減る

保護者対応や部活動対応など、教員個人の精神に激しい負荷をかける業務がなくなります。他業種でもさまざまなプレッシャーがあるのはもちろんですが、誰かの人生に深く、直接関わっているというプレッシャーと比べればたいしたものではないでしょう。

また、上司がいる環境で、なおかつプロジェクトごとにチームを組んで対応できる組織で働くことは、学校の環境と比べると精神的負荷の分散がたやすくできることもメリットです。

デメリット:求められるスキルが一変する

さまざまな企業で取り入れられているコミュニケーションツールや情報共有システムが学校では取り入れられていないことが多く、転職すると「一般常識」とされるビジネススキルがついていない自分に気がつくことになるかもしれません。ITリテラシーの低さは、業務に置ける新たなストレスを生み出す可能性があります。

また、学生に対して有力な教育を前提としたコミュニケーション能力は、ビジネスの場では食い違うこともあるでしょう。いかに一変する環境に対応するかが鍵となります。

教員から別業種へ転職するときのコツ

教員が別業種へ転職するときは、どのようなことに気をつければ良いのでしょうか。教員は基本的には全業種で優遇されるスキルはつきづらいので、教員ということが転職活動の強みにはならない、ということを前提にチェックしましょう。

ゼロから学ぶことを忘れずに

教員から別業界へ転職すれば、どんな業種でもあなたは教わる側になります。今まで教える側での経験が長いと、人から教わることが下手になっているものです。すべてをリセットし、何も知らない立場であることを認識することが大切です。

何のために仕事をするのかスイッチを切り替える

教員が最も欠けている感覚は、組織で利益を出すということです。学校は義務教育の間であれば他校との差別化を意識する必要はありませんし、義務教育ではない学校でも一人ひとりの教師が学校の利益を考えて授業やカリキュラムを工夫する必要性はあまりありません。

一方で、ほとんどの企業は競合他社が存在し、営業やプロモーションを通じて競争に勝ち、利益を得る必要があります。そのために各部門の仕事があり、そこに転職する自分自身もその意識を持たなければなりません。

教員の時よりも明確な自身の価値や、利益に直結する仕事の精査をすることが、転職の際に意識するべき点です。

教員から転職するときは、世界が変わることを覚悟しよう

このように、教員から転職することは大きな人生の分岐点となります。教員という仕事のプレッシャーが大きいこと、離職率も高いことを知った上で、その道を変える覚悟ができているならば、気をつけるべき点を意識しながら転職活動に臨みましょう。


宿木雪樹

広報/企画分野での企業経験を経て、フリーランスへ。ニーズに応じた企画/執筆を担当。2018年1月よりMAMORIOチーフエディター。一緒に仕事した方を"幸せにする”がモットー。”幸せになる考え方”をコンセプトにしたブログ「宿木屋」運営中。

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