「手に職をつける」ってどういうこと?その意味、メリットとデメリット
2018年7月6日 Posted by 編集部


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働き方の選択肢が多様化している現代に、あらためて見直されているのが「手に職をつける」。よく聞く言葉ですが、具体的にはどういった状態を指しているのでしょうか? また、手に職をつけるメリットやデメリットについても解説します。
手に職をつけるとは?
「手に職をつける」の意味
2017年、メガバンク3行がそろって大規模なリストラ計画を発表しました。かつて「安定した職業」の代表ともいえた銀行員ですが、もはやそれのイメージが覆される時代になってしまったのです。
IT技術などで社会のシステムが変化を続ける中、金融業界に限らず、どんな企業に勤めていても「一生安心」とは言えない現代。そこで見直されている働き方が、「手に職をつけて働く」というものです。
本記事では、「専門的なスキルを身につけて所属団体の動向に振り回されずにお金を稼ぐことができる状態」、これを「手に職をつけた状態」と呼ぶことにしましょう。
資格を取って手に職をつける
手に職をつける方法はいくつかありますが、最もわかりやすいものが「資格取得」です。
医師、弁護士、税理士、美容師、調理師、保育士など、現代日本では「資格を持っていないと働くことができない職業」が多く存在します。そのため、資格を取れば無資格の人と比べて一歩リードすることができます。
またSE、デザイナー、ビューティーアドバイザーなど、「資格を持たずとも働けるものの、資格を持っていると有利になる職業」もあります。これらの職業では、ポピュラーな資格を取得しておくことで直接収入に影響する可能性が高いのも特徴です。
長年の経験を積んで手に職をつける
また、経験を積んでプロのクオリティを生み出すことができるようになれば、資格の有無にかかわらず「手に職をつけた状態」といえるでしょう。いわゆる「職人」と呼ばれる職業がこれに該当することが多いですね。
職人的な世界では、作るモノの質が厳しく問われるうえに、「職人歴」が説得力や価値に影響してきます。キャリアの長さは、「どれくらいの期間、その仕事を追求してきたか」を判断する分かりやすい尺度なのです。
手に職をつけるメリットは?
職を失うリスクが少ない
会社員の場合、リストラや倒産などによって失業してしまうと、次の仕事を探すことになります。その時に「何かのスキル」を持っていないと、就職先を見つけるのが難しくなってしまいます。特に結婚や出産などに合わせて退職した女性の場合、また改めて働こうと思った時に「未経験者」として扱われることも少なくありません。
しかし、技術は一生モノです。手に職をつけている人材は、そのスキルを求めている職場がある限りは仕事を失うことがありません。またそもそも、需要の大きいスキルを持っている人材は貴重なため、失業するリスクが低いというメリットもあります。
アピールポイントになる
通常、転職活動の際には「どうやって自分をアピールしよう?」と頭を悩ますわけですが、手に職をつけていれば明確なアピールポイントになるため、そのエネルギーを節約することができます。また、スキルから人材の価値を明確に判断できるため、手に職をつけている人は企業にとっても嬉しい存在なのです。
独立しやすい
また、手に職をつけることの最大のメリットとも言えるのが「独立」です。手に職をつけていれば会社員としての給与もアップする可能性が高いわけですが、もし「フリーランスになりたい」と考えた時に、そのスキルをもって独立開業することが可能です。
職種によっては年収が会社員時代の数倍になることもあり、ここぞ!というタイミングで独立できるようにスキルを磨いておくと、大きなメリットを享受できることでしょう。
手に職をつけるデメリットもある!
手に職をつけることのメリットが多いことは分かりましたが、デメリットといえるものも少なからず存在します。
資格取得に時間やお金がかかる
まずは単純に、資格取得などをもってスキルを身につけるためにかかる時間的コストのことを考えなくてはいけません。資格の種類にもよりますが、一般的には「稼げる資格」ほど大きな時間やお金がかかります。現代では少なくなっていますが、「職人」的な業界では、本格的に働き始めるまでに数年〜十数年の期間が必要な場合もあります。
普通に会社員をするのであれば「会社のお金で受ける研修・勉強」を受けていればよいのですが、独立を目指してスキルを向上させたいと考える場合は個人的にお金を払って書籍を購入したり勉強会に参加したりして、より深い知識を得る必要も出てきます。
技術の需要がなくなる可能性がある
そうして大きなコストを支払って手に入れたスキルが、必ずしも大きな需要を引き寄せるとは限らない……というのも、辛いポイントです。現代はトレンドの変遷が激しく、これまで大きな需要を持っていたものが突然見放されるようになったり、今まで見向きもされなかったものが突然貴重なものとして持て囃されたりします。
手に職をつけて働いていくためにはスキルのブラッシュアップはもとより、社会の流れも汲んでいく必要があるのです。
報酬が低い仕事も多い(手に職がある=給与が高いではない)
そして、「手に職をつけたからといって必ずしも高給であるとは言えない」ということも忘れてはいけません。職業によってピンきりですが、たとえば介護業界は他の産業よりも月収が10万円ほど低いと言われているように、スキルを持ってしても報酬が低い仕事も多く存在するのです。
ですから高収入を目指して手に職をつけたいと考えているならば、どの産業や技術に需要があるのかを見極める先見の明が必要となるのです。
これから「手に職をつける」のに狙い目の仕事3つ
それでは、「手に職をつける」仕事の中でも狙い目と言われるものを3つご紹介します。
システムエンジニア
ITの進化はとどまるところを知らず、世の中はより便利に、より効率的になっていきます。さらに、モノのIT化(IoT:Internet of Things)によって、あらゆるものにITが組み込まれ、人口知能(AI)の普及によって人の手で行う作業は減っていきます。このように、ITは私たちの仕事の役割まで変えてしまう可能性が高いです。
システムエンジニアはIT時代をこれからも支えていく職業として需要が大きく、今後もいっそう人手が足りなくなると予想されています。
建設関係
建築業界は、高度経済成長期に作られた建築物の老朽化によって修理・解体の仕事が増えています。さらに東京オリンピックによる建設ラッシュ(特需)が重なったことで、人材が不足しています。
本来であれば、建築に関わる知識と経験は必須ですが、まさしく猫の手も借りたい状況なのでしょう。未経験者でも採用するケースが近頃増えているようです。さらに、建築業界の給与は全業界の平均より高めなので、建築に興味のある人には今後もチャンスの多い時期が続くでしょう。
福祉・介護
高齢化が進行し続ける日本において、長きにわたり人手不足が続いている業界です。職場環境の悪さが指摘されているものの、介護に携わる人材を増やしていくことは国としても重要な課題であることから、介護職の働く環境は改善されていくことが予想されます。
見通しはまだ明るいとはいえませんが、介護福祉士などの専門資格を取得することは、現在の仕事を失ったときのリスクに備える一つの方法といえるでしょう。
手に職をつけられるという理由だけで、仕事を選ぶのはNG!?
手に職をつけられば、失業のリスクはぐんと減ります。とはいえ、いわゆる「食いっぱぐれない」というだけで就職を決めるのは少々危険です。決して盲目的にならず、企業を見極める目は持つようにしてほしいと思います。
あくまでも、好きなことや、やってみたいこと、得意なことの中から選ぶ
職業選択の基準として、手に職をつけられることが必ずしも重要だとは限りません。職に就くことはできても、やりがいが感じられなかったり、人間関係や適性に問題があったりすることから、仕事を続けられなくなることも多々あるためです。
つまり、仕事や会社を選ぶときは食いっぱぐれないこと”以外”の理由を持つことが大切になります。まずは、好きなことや意欲が湧くことの中から仕事を選べないかを検討してみましょう。
研修制度やサポート体制が整っている企業を選ぶ
就職・転職が売り手市場なこともあり、未経験者採用を行っている企業も少なくありません。しかし、本来はスキルがなければ務まらない仕事ですから、入社後にスキルを磨くことが前提です。しかも未経験者は、人一倍の努力が求められます。したがって、企業の研修制度やサポート体制が充実しているかどうかは、入社する前によく確認をしておきましょう。
労働条件や働く環境もきちんと確認する
手に職をつけるには、下積み時期が長かったり、労働条件が厳しかったりすることは充分に考えられます。スキルで勝負する以上、実力主義の側面も強いですから、自分が活躍していこうと心から思える場所を選ぶことが大切です。給与などの目に見える条件面だけではなく、社風や職場の雰囲気などにも目を配るようにしましょう。
手に職をつけることは、失業のリスクヘッジになります。しかし、そのスキルで稼いでいくためには相応のコストがかかったり、需要がなくなる覚悟を持ったりしなくてはなりません。これも一つの選択肢だとし、どのように働くことが自分に最も適しているのかを考える必要がありそうですね。

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