キャリアアップマガジンTOP  >   退職証明書って何だろう?必要なタイミングや離職票との違い、入手方法について

退職証明書って何だろう?必要なタイミングや離職票との違い、入手方法について

 2018年7月2日  Posted by  編集部


退職するときは、保険の手続きや転職先との調整など、いろいろとバタバタしますよね。そのなかで「退職証明書」が必要になるケースがあります。転職先で必要になったり、保険などの手続きで使えたりと、意外に用途が広いことは意外に知られていません。

では、退職証明書は実際にどのようなタイミングで必要になるのでしょうか。その役割や発行方法、会社から発行してもらえないときの対処法を説明します。

退職証明書とは?

退職証明書とは、文字通り「退職の事実を証明する書類」であり、勤めていた会社に依頼することで手に入れることができます。明記する項目は決まっており、使用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金、退職の理由の5つ。このうち記載する項目はあなたが会社に依頼するときに選ぶことができます。

退職証明書が必要になるタイミング

では、具体的にどのようなタイミングで必要になるのでしょうか。

転職先の企業から求められた場合

1つは、転職先への入社の際に企業から求められるケースです。求める意図は企業によりますが、基本的には、あなたの履歴書や職務経歴書の内容が正確であるかを確かめるためです。このときに、実務経験や在籍期間、面接で提示した給与が正しいかなども確かめていることが多いです。

しかし、安心していただきたいのは、企業は疑いから証明を求めているわけではないということ。形式的な確認書類として使用するのみですから、偽ってさえいなければ何の問題もありません。退職証明書を求めない企業も多くありますので、それほど重大な書類というわけではないのです。

失業給付や国民健康保険の手続き時に離職票がない場合

もう1つは、失業給付や国民健康保険の手続きの際、離職票の代わりに用いるケースです。ハローワークで失業給付の手続きをするには、原則として退職した会社から発行される離職票が必要になります。しかし、発行が遅れていると手続きができない事態に陥り、人によっては転職が決まるまでの生活費に困ることもあります。そこで代わりとなるのが退職証明書というわけです。

では、ここで登場した離職票と退職証明書は何が違うのでしょうか。よく混同されますのでその違いを確認しておきましょう。

退職証明書と離職票の違い

離職票とは、ハローワークで失業給付の手続きをするときや、市役所で行う国民健康保険の加入などに必要となる書類です。そして、退職時に在籍していた企業が必ず発行しなければならないものです。そこには退職理由や給与、出社日などの情報が記載されており、退職の事実を証明する書類という意味では退職証明書と同じです。

2つの書類の大きな違いは発行元になります。退職証明書は退職した人の依頼によって「会社が発行するもの」であるのに対し、離職票は公的機関(ハローワーク)を通して「国が発行するもの」になります。そのため、退職証明書は書式に決まりはなく、会社によって書き方もバラつきがあるのに対し、離職票は書式と記載項目が国で統一された書類です。

退職証明書は、会社が退職者から依頼されたときのみ発行するものです。一方で離職票は、原則として退職日の翌日から10日以内に、会社がハローワークに対して発行手続きすることを法律で義務づけられています。退職者が拒まない限り離職票は入手できますが、発行までに少し時間がかかるものと覚えておきましょう。

退職証明書の発行までの流れ

それでは、退職証明書の発行までの流れを見ていきましょう。ステップは、以下の2つによって完了します。

退職証明書の記載項目を決める

退職証明書の発行を企業に依頼するときには、まず以下の5項目から証明してほしい項目を選びます。というのも、企業は「労働者が要求しない事項は記入してはならない」と法律で定められているからです(労働基準法第22条3項)。

  • 退職証明書に記入する項目
    1.使用期間
    2.業務の種類
    3.その事業における地位
    4.賃金
    5.退職の事由(退職の事由が解雇の場合は、その理由を含む)

ただし便宜上、何も言わなければすべてを記載して発行されるケースが多いようです。ちなみに転職先に提出する際には、特別な事情がない限り、すべての項目を載せておくほうがよいでしょう。企業によって知りたい項目はそれぞれですし、「退職の事由」や「賃金」の項目がない場合に「何か隠したいことでもあるのかな?」と疑われる可能性もあるためです。

退職証明書の発行を申請する

記入項目が決まったら、在籍していた会社に発行を申請します。発行元は会社ですので、即日発行してくれるところもあるでしょう。注意点として、発行期限は退職してから2年以内であることに気をつけましょう。2年を過ぎてしまうと企業が発行する義務はなくなりますので、入手することも難しくなります。

早めに入手するためにも、申請はまず電話で行うのがよいでしょう。そのときに項目を伝えれば済むケースもありますが、改めてメールや郵送などを使った段取りを指定されることもあります。

企業によって発行までの細かな流れは違いますので、必ずこちらから「項目」と「発行の流れ」について確認するようにしましょう。

会社が退職証明書を発行してくれない時はどうしたらいい?

退職証明書は人によって必須でないだけに、残念ながら会社がなかなか発行してくれないケースもあります。その対処法として、以下をおさえておくとよいでしょう。

不要かもしれなくても退職証明書は発行してもらう

最も確実なのは、必要の有無に関わらず退職時に申請しておくこと。原則は退職した後に発行するものですが、会社を去る直前にあらかじめ伝えておくと、スムーズに運ぶでしょう。

転職先に急に提出を求められても安心ですし、「離職票がいつまでも届かない」または「失くしてしまった」という場合に、すぐに対処することもできます。また、退職証明書は2年以内であれば何回でも発行できるのですが、離職期間が長いと「いつの間にか2年が過ぎていた」という事態もあり得ます。その予防の意味でも一通は入手しておくのが得策だと思います。

会社には退職証明書の発行義務がある

そして、会社は、退職証明書を依頼されれば発行する義務があることを忘れないでください。それは労働基準法第22条1項で以下のように定められています。

労働者が、退職の場合において、使用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金又は退職の事由(退職の事由が解雇の場合にあっては、その理由を含む。)について証明書を請求した場合においては、使用者は、遅滞なくこれを交付しなければならない。

このことからも、退職前後に関わらず依頼することをためらう必要はないのです。

発行を拒否される場合は労働基準監督署の労働相談窓口で相談する

それでも会社によってはなかなか発行してくれなかったり、拒否されるようなことがあります。しかし、それは明確な法律違反になりますので、労働基準監督署の労働相談窓口に相談しましょう。

また、発行された内容に偽りや不備があった場合も同様です。証明書としての意味をなさないのに転職先などに提出しては、あなたの信用問題にもなってしまいます。ですから、発行元の企業が取り合ってくれない場合はすぐに窓口に相談することをおすすめします。

スムーズな転職のために退職証明書を必ず入手しておこう

退職証明書は不要な場合もあるとはいえ、思いのほか重要な役割を果たすことが分かったと思います。転職先に求められた場合に発行に手間取ると慌てることになりますし、退職日から時が経つほど、前の会社に依頼しづらいという心理的な面もあるでしょう。

だからこそ、予め入手しておくかは転職の準備に対する意識で分かれるのではないかと思います。いずれ必要になるかもしれないのでしたら、最も確実で、最も依頼しやすい退職時に済ませておくと、スムーズな転職活動にもつながるでしょう。


和田

和田

東京在住のフリーライター。公務員からライターに転身し、転職サービスサイト、女性向けメディアなどで記事を執筆。自己実現、女性の活躍、美容健康にも高い関心がある。

関連する記事

”初めて転職”で不安な方へ。
20代の転職に強いキャリアエージェント

近々相談したい(登録1分)