第二新卒は正社員を目指すべき?職種による難易度の違いとは
2017年12月19日 Posted by 編集部

に新卒(もちろん正社員)は大手企業を中心に採用が活発化しているとの報道がありますが、第二新卒の正社員でも採用ニーズは高まっているのでしょうか。第二新卒では派遣社員や契約社員よりも正社員を目指すべき理由と、職種による正社員での採用の難易度の違いについて解説していきます。
第二新卒の正社員採用のニーズは?
マイナビが行った中途採用状況調査(2016年2月)によると、今後1年間の第二新卒者の採用見通しとして、本年よりも積極的(18.1%)と本年と変わらず積極的(44.1%)を合わせて60%以上が第二新卒者の採用に積極的だというデータが出ました。新卒採用で採用できなかった分の人材を第二新卒で補充したり、3年以内に辞めてしまった新卒の代わりといった理由が多いようです。
一方で大手企業を中心に、社会人経験のないまっさらな状態から自社の生え抜きの社員を育てたいという考え方は根強く残っています。そのため大手企業では、第二新卒の求人は新卒採用と比較して限定的になる傾向にあります。さらに入社後に同じレベルの成績を上げていたとしても、新卒組(プロパー)方が昇給や昇進で有利な企業は少なくありません。新卒カードが使えるのは一回きりです。この点も踏まえて転職をするかどうかを考えてみるようにしましょう。
第二新卒が正社員を目指すべき理由
正社員以外にも、契約社員や派遣社員、アルバイトといったさまざまな雇用形態がありますが、第二新卒であれば、正社員での転職を目指すのがベストです。その理由を3つ、ご紹介します。
1.スキルアップやキャリアアップのチャンスがたくさんある
責任のある仕事を任せられることが多いのは、なんといっても正社員です。派遣社員やアルバイトは基本的に指示に沿った仕事をするだけですし、有期雇用の契約社員では長期間に渡る大きなプロジェクトを任せることはできません。
また正社員であれば、研修やジョブローテーション(戦略的・計画的に行われる人事異動のこと)でスキルアップやキャリアチェンジができ、よほどのことがなければ第二新卒くらいの年齢で出世街道から外れてしまう、ということもありません。
2.ボーナスや福利厚生が充実している
最近では正社員と契約社員でボーナスや待遇に差をつける企業は少なくなってきたように見えますが、昇格できる階級に制限があったり、使える福利厚生が限られていたりすることも、まだまだあります。また、派遣社員は原則として派遣先企業の福利厚生は使えず、アルバイトも同様です。
3.第二新卒として転職活動をできるのは一度だけ
さきほど「新卒カード」が使えるのは一回きりだとお伝えしましたが、第二新卒カードが使えるのも一回だけです。新卒入社後3年以内に当たる23歳〜25歳であれば何度転職しても第二新卒なのではなく、人生で”初めての転職”だから価値があるのですし、企業もポテンシャルを重視した優しい基準で採用してくれるのです。
第二新卒が正社員で採用されやすい職種とは
第二新卒の正社員での採用の難易度は、職種によって異なります。中でも正社員として採用されやすい職種は、営業や販売、エンジニアです。
1.営業
間口が広く、メーカーの営業をはじめ、不動産、保険、人材、ITなど、ほぼすべての分野で積極的に採用が行われています。最低限の条件として四大卒以上の学歴を設定していますが、業界・職種ともに未経験者を歓迎している募集が多く、第二新卒がもっともチャレンジしやすい仕事のひとつとなっています。
2.販売
小売店、百貨店、飲食店などで接客や販売を行う仕事です。アルバイトの募集が多いことからもわかるように、未経験者の応募を歓迎しています。第二新卒の場合は単なる販売員ではなく、将来的にはSV(スーパーバイザー)や仕入れ、企画などを目指す幹部候補として採用することが多く、なるべく早くキャリアアップをしたい人におすすめです。
3.エンジニア(システムエンジニア、プログラマ)
IT業界は慢性的に人手不足のため経験者の採用が難しく、未経験者に向けた研修制度を整え、未経験者を積極採用する企業が増えてきました。実際の業務開始後も、マニュアルに沿った保守管理や補助業務からスタートできるため、プログラミングがまったくできない、という人でも挑戦できます。
第二新卒が正社員で採用されにくい職種とは
第二新卒が正社員で採用されにくい職種として、研究開発と企画、事務が挙げられます。
1.研究開発
研究開発は理系職種の花形とされる仕事で、新卒採用でも人気が高いです。大手企業では大卒で研究開発の部署に配属されることは難しく、院卒の人でも狭き門です。第二新卒で研究開発の仕事に就くのは求人自体が限られているためハードルが高く、特に大手企業は難しいでしょう。
2.商品企画
自分のアイデアが形になり、たくさんの人に使ってもらえる、食べてもらえる「商品企画」は文系の花形職種です。この仕事に就くためのキャリアパスは業界、会社ごとによってさまざまで、営業職を経験した後に商品企画にチャレンジできる制度があったり、マーケティングなどを大学で学んでいることが必須の会社もあります。
3.事務
未経験者に人気なのが事務職です。大卒で総合職として採用された場合、事務を担当することは非常に稀なので、「事務をやりたかった」という女性からの応募が多いようです。1名の枠に300名以上の応募が殺到することもあり、専門職でない仕事の中では、かなり採用難易度が高いと言えます。
まとめ
第二新卒は未経験でも採用されやすい業界や職種があります。転職理由を明確にし、キャリアアップへの思いが感じられる理由にするとともに、異業種や異職種であっても前職の経験で活かせることを見出して、アピールポイントにしましょう。